白のお姉さん【チェンソーマン】 (ページ24)

今日:1 hit、昨日:65 hit、合計:38,047 hit

23話　平和ページ24

NO side

「うん、焦げずに焼けた。」

鉄板にアルミホイルを敷かれた上に置かれたパンはマーガリンが染み込み黄色に焼けていた。

2枚の違う大きさの皿を取り出し、1枚には半分に切ってあるフレンチトーストを置き、もう1枚の大きめの物にはそれ以外を乗せた。

Aは皿をテーブルに置いた。

茶葉とお湯を入れたティーポットも置いた。

「デンジ、飲み物何が良い？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「何があるんすか？」

「えーっとね、コーヒーと紅茶と牛乳…くらいだね。

あまり種類ないや。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「うーん？？

どれも分かんねぇや。」

「じゃあ、牛乳にしとこうか。

王道だね。

アレルギーはあったんだっけ？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「分かんねぇっす。」

「じゃあ、取り敢えず飲んでみよっか。

体に異変を感じたらすぐ言ってね。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「はーい！」

Aは牛乳をコップに注ぎ、テーブルに置いた。

「よし、食べようか。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「え、Aさんはそれだけっすか？」

デンジはAの皿と自分のを見て言った。

「本当は私、朝は飲み物だけなの。

食べるのは偶に。

デンジの量が多くなっちゃったけど、食べきれなかったら残して良いからね？

私が食べるから。」

Aは紅茶を注ぎながら言った。

「さて、食べようか。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「はーい！」

「せーの。」

「「いただきまーす。」」

デンジは大きな口を開けてジャムのついたパンに齧り付いた。

「美味しい？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「！！

！！！！」

「喜んでくれたみたいで良かった〜。」

声にならない歓喜を見せるデンジにAは笑みが溢れた。

どんどんデンジの口の中に消えていく食パン達を眺めながらAはゆったりと紅茶を飲んだ。

「(平和だねぇ〜。)」

束の間の休息を噛み締めるAにデンジは話しかける。

ﾃﾞﾝｼﾞ「なぁ、Aさん。」

「ん？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「それ、美味い？」

デンジはAの手に持たれているカップを指差した。

「美味しいよ。

飲んでみる？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「！…飲む！」

「ちょっと熱いから気をつけてね。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「はーい！」

Aはコップをデンジに渡した。