白のお姉さん【チェンソーマン】 (ページ22)

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21話　呼び捨てページ22

NO side

「そんなにくっつかなくていいよ〜。」

Aはそんなデンジを笑いながら卵を割り、その他諸々と共にボールの中でかき混ぜ始めた。

そしてある程度混ぜるとボールにパンを浸させ、バターを溶かしたフライパンにそれを入れる。

甘い匂いが漂う。

ﾃﾞﾝｼﾞ「なぁ、Aさん。」

「ん？

なぁに？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「…ビームってどんな奴なんだ？」

オーブンの中にあるパンを見つめながらデンジは聞いた。

「あれ、ビームのことが気になったの？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「いや、なんていうか…。

Aさんに可愛がられてる奴がどんな奴かって思って。」

「…嫉妬かな〜？」

デンジの様子にAはニヤリと笑いながら言った。

ﾃﾞﾝｼﾞ「！！え、や、あの。」

「違うの？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「違くない！！」

キョトンとした表情で首を傾げるAにデンジは即答した。

「ふふっ。

デンジくんもビームも大好きだよ？」

笑いながら言ったAにデンジは納得がいかない顔を隠そうとしなかった。

ﾃﾞﾝｼﾞ「それは嬉しいんすけど…。

そのデンジくん呼び、なんかイヤです。

ソイツは呼び捨てなのに。」

「！そっか、ヤなのね？

分かった。

デンジも呼び捨てで呼ぼっか。」

初めて呼ばれた呼び捨てでの呼ばれ方にデンジは表情を一変させた。

ﾃﾞﾝｼﾞ「やった！」

「それでビームの話だったね。

ビームは…うーん、そうだなぁ。

あの子はサメの魔人のデビルハンターなんだ。」

喜ぶデンジを横目にAは目線を目の前のフライパンに戻した。