白のお姉さん【チェンソーマン】 (ページ21)

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20話　雛鳥ページ21

NO side

そう言うとAはデンジを今一度抱き締めた。

ﾃﾞﾝｼﾞ「うぉっ！あ…Aさん？？」

「ふふっ、デンジくんから私と同じ匂いがする…。

なんだか不思議ね〜。

同じシャンプーを使ってるから当たり前なんだけど。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「！？！？」

デンジはAの言葉に思わず赤面した。

「この匂い、私大好きなの。

落ち着く。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「！じゃあ、覚えときます！！」

「そう？ありがと〜。」

そしてAは起き上がり台所へ移動した。

デンジはその後ろをついて行った。

「(まるで雛鳥ね〜。

可愛い。)

じゃあ、始めましょうか。」

ヤカンでお湯を沸かしたAは2枚の食パンを取り出した。

1枚を半分に切るとジャムの瓶とマーガリンの入った箱を取り出した。

「デンジくん。

お手伝い、お願いしてもいい？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「勿論です！！」

Aはデンジに瓶とスプーンを渡した。

「ここに入ってるジャムをこのパンに塗ってくれる？」

半分のパンをデンジの前に置いた。

ﾃﾞﾝｼﾞ「了解です！」

デンジはジャムの瓶を開け、パンの上にのせていった。

「(瓶の蓋をあんなに造作もなくあけちゃうのね…。

やっぱり男の子ね〜。)」

Aはデンジの腕力に感心しながら半分のパンにマーガリンを塗った。

ﾃﾞﾝｼﾞ「Aさん、出来た！」

「よし、ありがと。

はい。」

ジャムのついたスプーンをデンジの前にAは出した。

「あーん。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「あーん！」

デンジは喜んでそれを口に入れた。

ﾃﾞﾝｼﾞ「ん！！」

「どう？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「うんまぁーい！！

めっちゃあめぇ！！」

「念願が叶って良かったね〜。」

Aはそのスプーンを食洗機に入れるとマーガリンを塗ったパンをトースターに入れた。

ﾃﾞﾝｼﾞ「それなんだ？」

「これはトースターっていって、これにパンを入れると美味しく焼けるんだよ。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「へぇ〜。」

「焦げたら美味しくなくなっちゃうからデンジくん見張っててくれる？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「了解です！」

そう言うとデンジはトースターの前にへばり付き、パンを見つめ始めた。