白のお姉さん【チェンソーマン】 (ページ2)

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01話　コートページ2

NOside

マキマにより、車に乗せられたデンジは腕の中にあるものを抱いていた。

ﾏｷﾏ「デンジくん。

それは何？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「…お守りっス。

ガキの頃、白のお姉さんがくれたんです。」

デンジがお守りと言ったものは黒のトレンチコートだった。

そのコートはあまりにもボロボロになっており、所々破れている。

しかし、デンジはその破れて切り離されてしまった部分もしっかりと握りしめていた。

マキマはそのコートをくれた人物が気に掛かった。

ﾏｷﾏ「白のお姉さん？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「白い髪の綺麗なお姉さんだったから。

白のお姉さん。」

そう言うデンジの表情は照れくさそうにしていた。

デンジの言った特徴にマキマは脳裏にある人物を写した。

銀髪に綺麗な薄紫の瞳を持った鈴蘭のような女性を。

ﾏｷﾏ「名前は知らないの？」

ﾃﾞﾝｼﾞ「聞き忘れちゃって…。」

デンジの顔色は一転して暗くなる。

ﾏｷﾏ「…その白のお姉さんってさ。

もしかして公安のデビルハンターかもしれないね。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「！！本当っすか！？」

マキマの考える表情にデンジは身を乗り出した。

ﾏｷﾏ「その生地、ウチのスーツを作ってる所のにそっくりなんだよね。

もし、本当に公安のデビルハンターなら…思い当たる子がいる。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「！！」

ﾏｷﾏ「…会ってみる？」

マキマは首を傾げながら言う。

ﾃﾞﾝｼﾞ「い、いいんスか！？」

ﾏｷﾏ「君と一緒に住んでもらう子の準備が整うまでの数日間、君を誰かのところに置いておこうかと思ってたから丁度いいしね。」

ﾃﾞﾝｼﾞ「！！…アザス！！」

デンジは見えてきた希望に再びコートを抱きしめた。

マキマは携帯をいじりメールを打った。

2人を乗せた車は静かに目的地に向かって進み続けていた。