◇4.弱点、全部ばらしてやる ページ5
デンジ side
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早川「お前ら、クリスマスっていうものを履き違えてるぞ。そもそもクリスマスは悪いものじゃない。家族だったり恋人だったりと一緒に過ごす日だ。逃げまとう日じゃない。それと、クリスマスに来る人はな、サンタクロースって言って子どもたちにプレゼントを届けに来るいい人だ。子どもを攫ったりはしない。お菓子や牛乳を置いとくのは、サンタクロースがプレゼントを置いてってもらったときのお礼だ。あと、その格好はサンタクロースを追い払うものじゃなくて、クリスマスを楽しむために着るものだ」
『……」
パワー「……」
早川「はぁ…やっぱり知らなかったか」
早パイに私達の知っていることを話すと早パイは呆れたようにため息をついて話しだした。えっ、は？パワー、おまえ言ってたこと全然違うじゃん。そう思って隣りに座っているパワーを見るとすぐに目をそらされた。こいつめ。またデタラメ吐きやがって。
「今回は、知らなかったから許してやるよ。だけど次こういう攻撃してくるようなことがあったら……二度と夕食はない」と言う早パイ。うぇー、怒ってやがる。
早川「とにかく、着替えてこい。夕飯はその後だ」
『それは駄目だぜ。』
早川「は？」
『姫野から早パイに伝言。みんなでさんたくろぉすの格好した写真をとって送んなきゃ早パイの弱点、全部ばらしてやる。だって。』
早川「……」
私らが文字を読めないのを知ってるからか、全部ひらがなで書かれているメッセージを早パイに渡すと、それを見た早パイは嫌そうな顔をしてため息をついた。「…俺の服は、あるのか」という早パイに、パワーは紙袋を差し出した。
早川「……わかった。着替えてくるから待ってろ」
早パイは今一度ため息を付いて紙袋を持って自室に戻っていった。そういえば姫野、早パイの弱点何個くらい知ってんだろ。私も知りてぇ。
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作者名：東雲一二三 | 作成日時：2022年12月25日 17時
