その後の2人《ky編》�� ページ37
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あの夜は結局、デザートとココアをご馳走になり、次の日も仕事と言うことで早々にお暇した。その代わり、一緒に買い物行く日の約束を取り付けた。
あの日交換したTシャツの代わりの服を買う、約束を。
ベッドの上にあの日のAちゃんのTシャツを広げてみる。そもそも着古したものをパジャマ代わりに着ていたと言っていたが、オレが着たことで更に伸びてしまい、オマケによく見ると裾は破け、首元は薄らと切れていた。
思い起こせば、リチャードに初めて会った時、受け身を取ったな。藪に飛び込んだりもした。首元はきっと、最後に対峙した時、ナイフが掠めたんだろう。…改めて、実際に行ってない筈の場所で物理的にダメージを受けている事への恐怖を感じた。
よく…戻ってこられたな。
Tシャツを手にして、顔を埋める。埃っぽい匂いがした。目を瞑ると、あのキャンプ場での数々の出来事が脳裏に蘇る。…昨日のAちゃんは、天然全開の明るい子だったけど。あの世界では、ほとんど笑顔なんか見てなかったな…当たり前だけど。
もっと、色んな顔を見てみたい。
もっと、色んな所に一緒に行ってみたい。
もっと…色んな声を聞きたい。
明日はどんな顔を見せてくれるんだろう。想像しながら、眠りについた。
翌朝。気持ちのいい快晴だった。
散々迷った挙句、白いシャツとベージュのパンツと言うそつのない格好でオレは待ち合わせ場所にいた。長い時間人目に晒されていたくないので数分前に着くと、一分もしないうちに「キヨさん」と声をかけられた。声のした方を見下ろすと、眩しそうに手で陽射しを避けながらオレを見上げるAちゃんが微笑んでいた。
A「待った？」
キ「ううん、ほんと今来たとこ」
Aちゃんは、白いブラウスにベージュのフレアパンツを履いていて、脚はすっかり隠れていた。
キ「何か…飲み会の時といい、あの時の反動の様な格好してるね」
でも…オレの前でだけは脚を晒してたよなあ、とこないだの夜を思い出して少し優越感に浸っていると、
A「うん…それより、なんかペアルックみたいになってて恥ずかしい」
キ「ん？…ホントだ…」
言われてお互いの格好を見比べてみれば、色味が被りすぎててちょっとイタイカップルみたいではある。…でもまあ、
キ「ま、何着ようが自由だし！行こ」
A「…ふふ、そだね」
オレの一言にAちゃんもあっさり納得し、並んで歩き出した。
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いりや(プロフ) - ゆのまるさん» 有り難すぎる言葉、嬉しいです…初めて完結しました。ゆのまるさんに楽しんで頂けて幸せです！ポンコツ調査員、うまく書けるかわかりませんが…精一杯頑張ってみます！！ゆのまるさんの新作も牛活躍を期待しながら楽しみにしております！（牛活躍？） (2021年10月9日 8時) (
レス) id: dfbc56e474 (このIDを非表示/違反報告)
ゆのまる(プロフ) - 完結おめでとうございます！そして、ありがとうございます！私も13金すきでしてハラハラしたり笑ってしまったりと最初から最後まで本当に楽しく拝読させて頂きました！高評価、押し足りないくらい好きです！！新作の幽霊調査も更新楽しみにしております！！🥰 (2021年10月8日 23時) (レス) @page22 id: 587b75f302 (このIDを非表示/違反報告)
いりや(プロフ) - 生茶さん» コメントありがとうございます！楽しんで貰えているなら嬉しいです^ - ^頑張りまっす！ (2021年8月9日 13時) (レス) id: dfbc56e474 (このIDを非表示/違反報告)
生茶(プロフ) - いつも楽しく見てます！更新、頑張ってください！ (2021年8月9日 2時) (レス) id: 6cf296eb87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いりや | 作成日時：2021年8月6日 15時
