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キッチンから香るコーヒーと、焼きたてのトーストの匂いで目が覚めた。
いつのまにか開けられていたカーテンからさす朝日は室内を優しい明かりで包む。
ショボショボする目を擦って起き上がれば、ダイニングテーブルにお皿を並べてる涼太と目が合った。
宮「お目覚めですか?姫」
「おはよ……」
宮「おはよう、まだ眠そうだね・笑」
そう言ってふんわりと微笑む彼氏はほんとに王子様みたいで。
自分が姫であるかのような錯覚に陥ってしまう。
そんなわけないのにね。
布団から出て顔を洗い、クローゼットに布団をしまう。
これは、翔太が泊まったときのモーニングルーティンになってしまってる。
当の本人はリビングに姿は見えないので、恐らくまだ寝室で寝ているのだろう。
ほんと、普段1人で起きれてるのが不思議なくらいずっと寝てるよね。
宮「朝ごはんにしようか」
「うん。あー…じゃあ翔太起こしてくるね」
寝室に入ると、案の定ダブルベッドの真ん中でスヤスヤと眠る翔太の姿を見つけた。
本当ならここは私と涼太のベッドなのに。
なんでほんと、この男は…。
気持ち良さそうに寝ちゃってさ。
もう慣れたとは言え、やっぱり腹立たしい。
怒りの感情のまま布団を一気にめくって大きく息を吸い込む。
「おはようございまーす!」
渡「…………」
もぞもぞと動いてはいるけど、起きる気配はない。
ほんと寝起き悪いなぁ。
仕方ないので切り札を使うことにした。
「涼太の手作り朝ごはん、私が翔太の分もちゃーんと食べておくからね…♪」
渡「…………俺が食う……」
効果は抜群だ!
寝癖の酷い頭がむくりと上がって翔太くんのお目覚めです。
「じゃ、先食べてるからね」
あとは本人に任せて自分はさっさとダイニングテーブルの席につく。
並べられたコーヒーにトースト、サラダにベーコンとスクランブルエッグ。
朝からこんなちゃんとしたご飯作ってくれる涼太に感謝しかないよ。
宮「翔太は?」
「起きたよ。多分すぐ来るから、先食べちゃお」
宮「そうだね、じゃあ」
宮「「いただきます」」
2人で手を合わせる。
朝と夜、こうして涼太とご飯を食べる時間が1番幸せだったりする。
同じものを食べるって、やっぱり一緒に暮らしてないとできないもんね。
そんな幸せを噛み締めながらの食事に、寝起きで目が半分しか空いてない翔太も参加し、私たちの休日が始まった。
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chaco(プロフ) - 香奈実さん» コメントありがとうございます( ; ; )くぅ〜(噛み締めてる)めちゃくちゃ嬉しいお言葉…本人役のドラマあったら絶対見たいですね(笑) (2020年5月24日 14時) (レス) id: c6e12b87e6 (このIDを非表示/違反報告)
香奈実(プロフ) - ただただ、可愛いお話でした!!現実に起きてて欲しいです。笑リアルにこんなドラマとか映画出来ないかな?って思っちゃいましたw素敵なお話をありがとうございました!^_^ (2020年5月24日 6時) (レス) id: ce3d18f1dc (このIDを非表示/違反報告)
chaco(プロフ) - ラビリンスさん» コメントありがとうございます( ; ; )そう言って頂けて嬉しいです!続編検討させて頂きますね^ ^ (2020年5月16日 10時) (レス) id: c6e12b87e6 (このIDを非表示/違反報告)
ラビリンス(プロフ) - 凄い毎回更新が楽しみに待っていて好きな作品でした!なので、ぜひ続編をよろしくお願いします!! (2020年5月15日 22時) (レス) id: 7d3c768424 (このIDを非表示/違反報告)
chaco(プロフ) - hicoさん» コメントありがとうございます(;_;)面白いと思ってもらえて嬉しいです!ありがとうございます、頑張ります! (2020年5月4日 9時) (レス) id: c6e12b87e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スゴイピーマン | 作成日時:2020年4月11日 23時