気づけなくて��after*霧野蘭丸 ページ37
.
.
｢あ、神童くんっ…｣
そう呼ばれて振り返ると、Aがふわりと微笑みながら
こちらに小走りで走ってきた
その途中、何も無いのにつまづいていて
転ぶんじゃないかと不安になる…
そう、Aは危なっかしくて、放っておけない…
初めて話した時も、そうだった
…
2年になってすぐ、学級委員長に推薦された俺は
アンケートを先生から集めるように言われ
全員分集め終わったか、1枚1枚名前を確認していた
そしたら、違うものが紛れていた
Aの1年の学年末テストの答案用紙だった…
点数まで、ばっちり見てしまった…
点数に関しては、ノーコメント…
でも、見てしまったのは、不可抗力だよな…
そう思いながらも、なんだか悪い気がして
すぐ答案用紙を返しにいった
事情を説明し謝罪すると…
｢…わゎ、ご、ごめんなさい…
点数、悪いよね…、テスト範囲、間違えちゃって…
恥ずかしいから、内緒にしてね…｣
そう言って頬を染めて笑う姿がかわいくて…、俺は…
…
｢…神童くん…？｣
神童｢…う、あぁ…悪い、どうした？｣
｢…あのね、神童くんにはたくさん助けてもらったから、
私もお礼がしたくて…
だから、今度は私が助けたくて…
神童くん、好きな人、いますか？｣
そう言って下から大きな目で見つめて、
首を傾げて聞いてくる…
はぁ…
俺の気なんか、知らないんだろうな…
霧野とAが隣の席になった時は、焦った
でも、霧野は派手な子が好きだろう、
そう思い込んで安心していたら、
気づいたら霧野がAに向ける表情で分かってしまった…
それに、Aも普段大人しく笑うのに
霧野にだけは、はしゃいだ無邪気な笑顔を見せていて、
もう手遅れだと気づいた…
告白された時、嬉しい半面、
幸せに出来るのは霧野だ…、そう思ったら
友達から、そう言ってしまった…
俺は、バカだな…
Aは俺が好きな人を言うのを
真っ直ぐな瞳をこちらに向けて待っている
神童｢…俺の好きな人は……、A…かな｣
そう答えると、一瞬目を大きく開いたあと、
｢……あ、隣のクラスのAさん？
…話したことないけど、頑張ってみるね…｣
お前だよ…、そう思いながら、
人見知りのくせに俺のために頑張ろうとしてるのが
かわいくて、おもしろくて
神童｢…ははっ、嘘だよ
好きな人はいない
霧野と幸せになれよ｣
しばらく、好きな人はできそうにないから、
2人の幸せを見守ろう…
.
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 123人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
瑠璃(プロフ) - 美紅さん» コメントありがとうございます！申し訳ないのですがリクエストは受け付けておりません(>_<)💦 リクエストにお答えできるほどの文才も自信も持っておらず(>_<)💦 よろしくお願いします！ (2022年6月10日 21時) (
レス) id: 75384eaf90 (このIDを非表示/違反報告)
美紅(プロフ) - リクエストをよろしいですか？ (2022年6月10日 17時) (レス) id: 2c9c8b9b13 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 奏多さん» コメントありがとうございます！嬉しいお言葉ありがとうございます！もっとキュンキュンしてもらえるように頑張ります〜！ (2022年3月23日 22時) (レス) id: 75384eaf90 (このIDを非表示/違反報告)
奏多 - 初めまして、いつもキュンキュンしながら読ませてもらっています。これからも頑張って下さい!! (2022年3月23日 21時) (レス) id: e041fb3c4a (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 偽薬さん» コメントありがとうございます！きゅんきゅんしてもらえて嬉しいです！頑張りますね(*^^*) (2021年12月9日 10時) (レス) id: 75384eaf90 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：瑠璃 | 作成日時：2021年8月22日 21時
