火神大我*夜とアイス ページ6
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火神｢……で、こんな夜中に何1人で出歩いてんだよ…！危ねーだろ…！｣
さっきまで優しかったのにお説教タイム……
火神くんとは同じクラスで隣の席
でも必要最低限のことしか話さないのに
なんであんなに優しくしてくれたんだろう……
｢……あ、アイスを買わなきゃいけなくて｣
火神｢…………は？｣
目をまん丸にして驚く火神くん……
こんな顔初めて見た……
｢……お姉ちゃんのアイス、食べちゃって……
買いに行くとこだったの…｣
火神｢……お前バカだろ…｣
ごもっともです……
だってお兄ちゃんがいなかったんだもん……
私だって1人じゃ来たくなかったもん……
火神｢……俺を呼べよ｣
｢……え…？｣
火神｢……だから、夜出かける時は俺に連絡しろ
一緒に行ってやるから…！｣
そう言って火神くん私のスマホを奪うと
慣れた手つきで連絡先を登録してくれた
無事コンビニに着くと
私はアイスのコーナー、火神くんは栄養ドリンクとか置いてあるコーナーへ…
アイスを選ぶのにけっこう時間がかかってしまい、
さすがに待ってないよな……と外に出ると
待っていてくれてちょっとホクホクしてしまった…
｢…遅くなってごめんね、待っててくれてありがとう｣
火神｢……別に気にしてねーよ｣
帰り道、なんだか口数が少なくなった火神くん…
怒ってはいないと思うんだけど
こっちの方を一切見ない…
私、何かした……？
｢あの…、怒ってる？｣
火神｢怒ってねーよ…！｣
答えてくれたけど圧がすごい…
そんなに身を乗り出して答えなくても…
怒ってないならいいけど…
そのまま他愛もない話をしてたら
私の住んでいるマンションに着いた
｢あ、私の家、ここだよ…
ありがとう、火神くん、すごく助かっちゃった…｣
火神｢……あぁ｣
また明日ね、と挨拶したのに
エレベーターまで着いてきてくれた…と思ったら
部屋の入口まで着いてきてくれた…
優しすぎる、火神くん……
｢こんなところまでありがとう…！｣
火神｢………………俺ん家、隣だぞ……
今まで気づいてなかったのか……？｣
｢え……｣
知らなかった…
火神くんがお隣さんだったとは……
火神｢……いつでも呼べよ…、おやすみ｣
そのまま火神くんは部屋に入って行った…
おやすみ……、って何だか恋人同士みたい
小さな胸の高鳴りが
大きくなるまであともう少し……
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作者名：瑠璃 | 作成日時：2020年1月15日 12時
