黄瀬涼太*運命の出会い ページ4
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いつも黄瀬くんと会う時は、
駅前のお店が多い通りを並んで歩く
食べ歩きをしたり、あとはカフェでお茶したり、
時々黄瀬くんが知らない人に話しかけられて、
私だけお店の中に隠れたり……
そんなのも楽しいな…と思う反面、
彼が有名人だというのが現実的に感じられて
悲しくなったりもする…
黄瀬｢…あ、今日は本屋行こっか｣
｢…ほしい本があるの？｣
黄瀬｢Aちゃんに見てほしい本があって｣
なんだか緊張して見える黄瀬くん…
本屋に何があるの…？
本屋に入ると一直線に雑誌コーナーへ
黄瀬くんが表紙のファッション系の雑誌を開いて
ここ見て…？と指さしてきた…
見てみると
黄瀬くんが質問に答えるコーナーだった
Q:好きな人はいますか？
いますよ！他校の同い年の子なんですけど
ほんとすごいかわいくて…！初めて会った時、
彼女の帽子を拾ったんですけど、運命感じちゃいました(笑)
もしかして、私のこと……？
ちらっと黄瀬くんを見ると頬を赤く染めて
こちらを見て微笑んでいる…
私も頬が熱くなるのを感じた…
Q:その運命の女の子と付き合っているんですか？
実は告白はしたんですけど、まだ返事を貰えてなくて………でも、こんなに好きになった人、初めてなんで絶対好きにさせてみせます！
Q:ではその女の子に一言お願いします
AAさん、
絶対に幸せにするので、俺と付き合ってください…
よろしくお願いします…！
パタン、と雑誌を閉じて棚に戻すと
私は手で顔を隠した…頬が尋常じゃなく熱い…
きっと今真っ赤になっていると思う…
黄瀬｢……移動しよっか｣
こくんと頷くと、
彼は優しく私の手を握って歩き始めた
しばらく歩くと、着いたのは公園のベンチ。
そこに2人並んで腰掛ける…
しばらくの沈黙の後、彼が口を開いた
黄瀬｢……雑誌に名前載せちゃって、ごめん…
本気だって、わかって欲しかったから｣
｢……大丈夫、だよ……｣
黄瀬くんは私の返事を、待っている……
自分に自身がないとか、言っている場合じゃない…
こんなにも私を思ってくれる人、
他にいるだろうか…
こんなにも好きだって思える人、
他にいるだろうか…
｢…………私も、黄瀬くんが好き……
よろしく、お願いします……｣
黄瀬｢……ありがと……｣
はにかんだ笑顔が見えて、
そのままぎゅっと抱きしめられた……
この瞬間を一生忘れない……
彼と私の世界が輝き出した……
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作者名：瑠璃 | 作成日時：2020年1月15日 12時
