第八十七話 ページ44
『…(昨日は確か、鬼を倒して、破魔の力を使ったからか、フラついて、それから…
宇髄さんに……!)ブッ////』
昨日、宇髄にされたことを思い出して顔を赤くして耳を押さえるA。
そんなAに胡蝶は威圧感のある笑顔で聞く。
胡「Aさん、どうかされましたか?
宇髄さんに何かされましたか?」
『えっ!い、いや、何にもされてません!』
顔を真っ赤にさせたままAが首を振る。
胡「(絶対何かありましたね。まったく…宇髄さんにはお仕置きが必要かもしれませんね。)
そうですか。何か困ったことがあれば、いつでも相談してくださいね。」
『ありがとうございます!!』
胡蝶は宇髄に密かにお仕置きをすることを心の中で決めたのだった。
胡「本題に入りましょう。
Aさん、貴方は稀血ですね?」
『血を流した時に鬼に稀血だと言われました。鬼は私のことを稀血の中の稀血だと…』
今まで戦ってきた鬼はAが少しでも傷つき血を流すと稀血だと言い、興奮したのだ。
胡「推測ですが、巫女である貴方の稀血はかなり特殊なのでしょう。
今までの破魔柱も稀血だったと聞いたことがあります。」
『稀血とは鬼にとってどのようなものなのですか?』
胡「鬼が人を喰う度に強くなることは知っていますね?」
Aが頷く。
胡「稀血の人間は肉体、血の栄養価が極めて高く、1人喰べるだけで50人〜100人の人間を喰べるのと同じ栄養を得られるといわれています。
それ故に稀血の人間は鬼に狙われやすいんです。
Aさんの場合は巫女という特殊な力をもっていますから、稀血の中でも特別な身体なのでしょう。
そうでなければ、かすり傷程度の血で鬼が正気を失うことはありません。」
Aの顔が強張る。
稀血を求めて正気を失い、襲いかかる鬼を想像してしまったのだ。
『(巫女の稀血…か。つまり私は血を流せば必ず鬼は私を襲う…)
鬼殺隊に稀血の人は…』
胡「風柱の不死川さんがそうです。
彼も稀血の中ではかなり希少な血をもっているそうです。」
『不死川さんも…』
胡「稀血の事は彼が1番よくわかっているでしょうから、相談してみてもいいかもしれませんね。」
『はい。胡蝶さん、ありがとうございます。』
Aは不安そうにしながらも胡蝶に礼を言った。
胡「いいんですよ。
今日の任務もお気をつけて。」
『はい。いってきます。』
そう言ってAは部屋を後にした。
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琴音 - めちゃくちゃ、キュンキュンしました!ありがとうございました🙇(とくに宇随さんのところ) (2022年3月24日 17時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
月城(プロフ) - 雪さん» 雪様、コメントありがとうございます。試行錯誤しながら書いていて、うまく書けているか不安でいっぱいでしたので、そう言って貰えてとても嬉しいです!ありがとうございます!これからも更新頑張りますので、よろしくお願いします(o^∇^o) (2020年6月14日 22時) (レス) id: 9dff787f75 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 続編おめでとうございます! とても良い作品を書いていて羨ましいです! これからも更新頑張ってください! 応援しています! (*^▽^*) (2020年6月14日 22時) (レス) id: fbeba8bbe8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月城 | 作成日時:2020年6月9日 15時