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第七十八話 ページ35

最終選別から15日後……




「チリン」 「チリン」 「チリン」



蝶屋敷に風鈴の音が鳴り響いた。









この日、刀鍛冶が刀を届けにくると聞いていたAが出迎える。




『(あの人かな?笠に風鈴……)』



鋼「俺は鋼鐡塚という者だ。
日向Aの刀を打った者だ。」


『はい。私が日向Aです。わざわざ、ご足労頂き、ありがとうございます。』



鋼鐡塚はその場で刀を広げ始めた。



鋼「これが日輪刀だ。」

『こちらではなんですから、中へ…』

鋼「俺が打った脇差だ。」



Aの言葉に耳をかさずに話し続ける鋼鐡塚。



鋼「日輪刀の原料である砂鉄と鉱石は太陽に1番近い山で取れる。猩々緋砂鉄、猩々緋鉱石。日の光を吸収する鉄だ。」


『こんなところでは汚れてしまいます!』


鋼「陽鉱山は一年中日が射している山だ。曇らないし、雨も降らない。」



話しを聞かない鋼鐡塚に困りはてオロオロするA。




それを助けたのはアオイだった。




ア「刀鍛冶の方!よろしければお上がりください!お茶もご用意しますので。」
 

アオイの声に顔を上げる鋼鐡塚。



鋼「んん?」


『えぇっ!?(ひょっとこのお面?)』



顔をあげた鋼鐡塚のお面を見て少し驚きつつも、鋼鐡塚が顔をあげた今がチャンスだと部屋へと促すことにした。



『鋼鐡塚さん、どうぞ中へ!!』




それからやっと部屋へと上がってもらえたのだった。









部屋に入るとすぐに脇差を渡された。



鋼「さぁさぁ、抜いてみなぁ。
日輪刀は別名色変わりの刀と言ってなぁ。」


『はい!(そういえばお婆さまから受け継いだ刀も珍しい色をしていた…)』



Aが刀を鞘から抜くと、



「ズズズズズッ」


『あっ!色が…』



刃の色が変わっていく



鋼「こ、これは!
まるで陽光の色を帯びているかのようだな…
お前!日向の巫女か!?」
 


Aの刀は太陽の光のような色、透明に近い澄んだ白だった。



『はい。私は日向の巫女です。』




鋼「なるほどなぁ。強い神力を持つほど巫女の刀は透明に近く、太陽の光を帯びているかのような神々しさがあると聞いたことがある。」



『強い…神力…』



鋼「今までにも巫女の刀を見たことがあったが、こんなにも透明に近くて神々しいような光を持つ刀を見たのは初めてだ!
よくやった!!」




鋼鐡塚の表情は面でわからないが、喜びがにじみ溢れていた。

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琴音 - めちゃくちゃ、キュンキュンしました!ありがとうございました🙇(とくに宇随さんのところ) (2022年3月24日 17時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
月城(プロフ) - 雪さん» 雪様、コメントありがとうございます。試行錯誤しながら書いていて、うまく書けているか不安でいっぱいでしたので、そう言って貰えてとても嬉しいです!ありがとうございます!これからも更新頑張りますので、よろしくお願いします(o^∇^o) (2020年6月14日 22時) (レス) id: 9dff787f75 (このIDを非表示/違反報告)
- 続編おめでとうございます! とても良い作品を書いていて羨ましいです! これからも更新頑張ってください! 応援しています! (*^▽^*) (2020年6月14日 22時) (レス) id: fbeba8bbe8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月城 | 作成日時:2020年6月9日 15時

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