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第六十五話 ページ22

7日後、早朝






輝「お帰りなさいませ。」

ひ「おめでとうございます。ご無事で何よりです。」




Aは7日間を無事に乗り切り、最終選別の最初の場所へ戻ってきていた。


そこにいる合格者の人数、つまり生存者はAを入れて3人しかいない。




『(たった3人!?あんなに沢山の人がいたのに……)』



そんな中、1人の男が手をあげる。
 



男「すみません。俺は辞退させてください。鬼との戦闘で利き腕を失いました。辛うじて生き残りましたが、もう刀は握れません。」



見れば、男は血塗れの腕を庇っている。




輝「わかりました。他に辞退される方はいらっしゃいますか?」








男2「チッ!軟弱な野郎だぜ。なんでテメェみてぇな奴が生き残ってやがんだよ。死ねよ。弱いやつに生きてる意味はねぇんだよ。」



もう1人の選別を突破した男が口を開く。





相手を思いやる気持ちが一切ない言葉にAが怒りを抑えられずに言い返す。



 

『貴方は、自分がそうなるかもとは考えられないのですか!?
人間は鬼と違って身体を再生することはできません!失った手足が生えてくることはありません!
それでも、命を懸けて鬼と戦うと決意してここに来た、この方を貶すことは人として間違っています!』

 

男2「あぁ?俺に指図するんじゃねぇよ。女のくせに!」



男がAの胸倉を掴む。



Aは自分の胸倉を掴む男の腕を掴んで言う。




『女だからなんだと言うんですか?私が貴方の手を振り解けないほど弱いと思いますか?』



男2「女のお前が俺より強いわけがないだろ。できるもんならやってみろよ!」





そう言われたAは男の腕を掴む手に力を入れる。





『シィーッ(筋肉の強化で振り払ってやる!)』



「ミシッ」




男の腕から嫌な音が鳴る。




男2「っ!?(コイツっ!)」




Aは男の力が緩んだ瞬間に胸倉を掴む手を振り払った。




『(ちょっと、やりすぎたかな?なんか、ミシッて聞こえたような…)

これでわかりましたか?女だからといって弱いわけじゃない。

そして、腕を無くしたからといって弱いわけではないってことが!

人の強さは力の強さでは決まらない!
諦めない心、命を慈しむ心、誰かを守ろうとする心が強さを引き出す!

それができない貴方はここにいる誰よりも弱い!』








男2「クソッ!」




Aに掴まれた腕を押さえて、男は悔しそうにしていた。

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琴音 - めちゃくちゃ、キュンキュンしました!ありがとうございました🙇(とくに宇随さんのところ) (2022年3月24日 17時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
月城(プロフ) - 雪さん» 雪様、コメントありがとうございます。試行錯誤しながら書いていて、うまく書けているか不安でいっぱいでしたので、そう言って貰えてとても嬉しいです!ありがとうございます!これからも更新頑張りますので、よろしくお願いします(o^∇^o) (2020年6月14日 22時) (レス) id: 9dff787f75 (このIDを非表示/違反報告)
- 続編おめでとうございます! とても良い作品を書いていて羨ましいです! これからも更新頑張ってください! 応援しています! (*^▽^*) (2020年6月14日 22時) (レス) id: fbeba8bbe8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月城 | 作成日時:2020年6月9日 15時

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