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your side
実家に戻り惟斗を迎えに行った。
｢ちょっとゆっくりしていきなさい〜｣
母の好意に甘え
だだっ広いリビングに置かれてある
ただ大きなだけのソファーに腰をかけた。
｢お父さんは？まだ帰ってきてないんだ｣
｢そおね、遅くなるみたいよ｣
うちの会社は上下関係はしっかりしている反面
仕事以外の交流が深く、
意思疎通をみんなが出来る会社の理念や、
難しいことはよくわからないけど
仕事は厳しく体育会系
それ以外は仲間のように楽しむ時は楽しむ
って営業方針らしい。よくわかんないけどね。
そんな感じだから
父も結婚式に呼ばれていた。
｢早かったわね、帰ってくるの
宏光くんは？｣
｢二次会行ったの、先帰ってきた｣
｢あら、行けばよかったのに｣
｢……｣
行けないよ、あんな心境で行けない。
｢玉森裕太くんって……あの時の子でしょ？｣
お母さんだけは知っている。
私の気持ちや状況を。
｢そおだよ｣
｢好きだったんじゃない？｣
｢今は……惟斗がいるから
それにミツ……だって｣
｢そお｣
お母さんはよく見てるよ、私のこと。
でもね、
気持ちだけじゃどうにもならない事もあるの
テーブルの上に置かれたリンゴを手に取り
キッチンに消えてったお母さんの
後ろ姿を見ていた。
｢惟斗〜｣
惟斗を抱きあやしていると、
｢ママ〜しゅき〜｣
ってくしゃくしゃの顔を近づけてきて
首に巻きついた。
｢かわい〜！！！！｣
うちの子やっぱり可愛くない？
凄くない？
｢ふふ、親バカね｣
コトンとテーブルの上に切ったリンゴと
すり潰したリンゴを置いてくれた
｢お母さんが食べさすから
食べていいよ？｣
｢ありがとうね｣
｢はい、ばあばがあげましゅね〜
いただきます｣
って本当にありがたいよね、こおゆうの。
いつも惟斗につききっりで
可愛いけど子育てって楽じゃないから
本当にたまに預かってくれると
息抜きできてありがたいわ。
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作者名：みつこ | 作成日時：2018年5月19日 0時
