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それから２週間が経った新人研修。
結局ガヤが行くことになって
4日経った今、社内は静まり返っていた
前のデスクの横尾さんが珈琲を
持ってきてくれて
｢太輔いないとこんなに静かなんだね｣
なんて言ってた。
いつもガヤが
『あー！！』
とか
『もー！！』
とか項垂れてたから。
｢ありがとう、横尾さんとこもう産まれた？｣
｢先週産まれたよ〜女の子｣
｢そっか、可愛いんだろうね〜｣
｢今度見に来いよ、
嫁も違う風当たりたいだろうし
あ、今日来る？｣
え？今日？
｢あ、なんか予定あった？｣
｢いや、別にないけど
奥さんびっくりしない？
まだ子ども小さいでしょ？｣
｢まだ病院から帰ってきてないから
大丈夫｣
｢そお？なら……行こっかな｣
横尾さんそろそろ寂しくなってきた？
それから仕事が終わり横尾さんと
オムツを大量に買い、産婦人科に向かった。
初めてお会いする横尾さんの奥さん。
一緒に面会室に連れてきた新生児。
前を知らないけどお母さんって顔してて
凄く嬉しそうに横尾さんの事見てた。
｢ちっさ〜｣
｢だろ？可愛いだろ｣
｢今日はわざわざありがとうございます
渉が無理矢理連れてきたんじゃありませんか？｣
って申し訳なさそうにこっちを見る。
しっかり者の横尾さんにはお似合いな
奥さんって印象だった。
｢いえいえ、これ出産祝いです。
出産おめでとうございます｣
｢あら、わざわざ
ありがとうございます。｣
すごく低姿勢で大和撫子って感じの
奥さん。
しばらくして横尾さんが
｢今日裕太家泊まるから、
あと大丈夫？足りてないものとかある？｣
｢ん、大丈夫。ありがとう｣
その後こっちに目を向け
｢本当にありがとうございました
わざわざ遠いところまで。
またおうちに遊びにいらしてください。
その時はご馳走作ってお待ちしてますね｣
｢いえいえ、
本当にご出産おめでとうございます｣
｢じゃあとよろしくね、｣
｢うん、また明日来るわ｣
って病室を出た
きっとこれが普通の夫婦なんだ
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作者名：みつこ | 作成日時：2018年5月19日 0時
