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会場を出てホテルに向かう車の中。どうせ目的地は同じだし、窓はフルスモークだし一緒に乗ってというスタッフさんのご厚意にまた甘えてしまった。
いちばん後ろの座席から見えるみんなの頭は傾いている。スケジュールとんでもないことになってるもんな…さすがに疲れたよね。寝てる…?のかな。静かだ。
クリスも、寝てはいなさそうだけどちょっとわたしに凭れておつかれモード。でもわたしの手を握ったりつついたり、指輪を撫でたり1人で楽しそう。
うんうん好きにおし…と思って放置していたのだけど、ちょっと。手つきがなんだか怪しいかんじになってきた。指輪だよね?指輪を撫でてましたよね?
さすがに制止しようと顔を見たら指輪を見てうれしそうにしていて…
『…かわいい』
BC「ン〜?」
『かわ』
SM「ちょっとAヌナそれはない、オーストラリアおじさんがかわいいとかさすがにないです」
『す…っ!』
LK「酢?」
『すん、スンミナ…と…リノくんも…起きてたの…?』
HN「ごめんねヌナ、おれも起きてるし聞いてた」
『じそんちゃ…うぅ…』
HN「あーいうのはもうちょっと我慢して聞いてからイジらないとだよスンミナ」
SM「そうしようと思ったけど無理だった」
LK「ねぇいつもあんななの?」
BC「エー?」
『クリス!だまって!…忘れてくださいお願いします』
リノくんもハニもニヤニヤしてるしスンミニは何してもらおうかなとか言いだすし、あぁもう寝てると思ってたとはいえみんながいるところでわたしはなんてことを…。
ぎゃーぎゃー議論している子たちをながめていたらクリスに引き寄せられた。
BC「A、今日僕…僕ら頑張ったよね?かわいい僕のお願い聞いて?」
返事をしようとしたら耳元に唇を寄せられて、っていうか、ほぼ触れてるんだけど?!左手も腰からワンピースの裾に移動してて、くいくいと引っ張られる。
BC「部屋に戻ったらご褒美くれる?…これ早く脱がせたい」
『!』
わたしにしか聞こえてないであろう音量だけどなんてこと言うんだ、と軽く睨んだら一瞬キャーって乙女みたいなポーズして冗談だよって言ってたけどでもすぐまた太腿に触れた指と、頸に圧し当てられた唇が、熱い。
HN「ちょ、ヌナ顔赤っ!からかいすぎた?怒った?ごめんなさい…」
『あ、や、違くて…怒ってないよ…』
クリス、ねぇ笑ってないでフォローして。
LK「ホテル着いたら一回離れなよ?もうすぐそこだよ?」
BC「No……」
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作者名:c | 作成日時:2024年1月1日 1時