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目の前にずらりと並んだプティフールからふわりと香るほうじ茶。その向こうで微笑むまさみさん。この後一緒にSKZのライブに行ってくれるからいつもより目立たない服装なのに、スイーツを口に運ぶ姿がもうそのまま広告にできそう。
長澤「ね、これおいしい!Aも好きっしょ」
まさみさんが示しているのはパンナコッタ。さっき食べたら金木犀みたいな香りがして美味しかった。ここのアフタヌーンティは見た目もいいけど、それ以上にお味がいい。
『うん、ねぇまさみさん今日のわたしほんとに変じゃない?大丈夫?』
長澤「だーいじょうぶだってば。どこに出しても恥ずかしくないかわい子ちゃんだよ」
『本当に?ん゛ん…緊張してきた』
長澤「早い早い、まずライブでしょうが。ちゃんと予習してきたよ」
『え、ほんとに?嬉しい!気に入った曲とか…気になる子とかいる?』
長澤「この曲とか〜…この曲も好き、あ!あのMVのこの子が…」
『わー!お目が高い!この子あれ見てくれたって言ってたよ!うちわいる?』
長澤「…全員分持ってんの?」
『うん!一気にじゃなくて1人ずつ持つからこの子はまさみさんに貸してあげるね』
長澤「…ありがと。そろそろ行かなきゃじゃない?」
『そうだね…あぁまた緊張してきた…』
長澤「A、頑張ってきな!」
結構しつこく誘ったけどまさみさんは楽屋まではついてきてくれないらしい。楽屋はもうすぐそこだけど…。
「ヌナ!」
『わ、リクス?』
FL「うん、どうしたの?また迷ってたの?僕も戻るとこだから一緒に行こう〜」
『ありがと…そうだリクス、ソロかっこよかった!あの羽根まだあるの?シールだよね?』
FL「うん、見る?」
『わー!見ない見ない脱がないで!』
FL「ふふ、ヌナかわいーい。あ、チャニヒョンのご家族だよ。」
『え?あ、初めましてAと申します…?』
BC「ヤーなんでリクスが紹介してるの!アー…僕の!婚約者!Aさんです!まだ半年ちょっと先だけど公開してから…タイミング見て結婚することにしたんだ。そのうちオーストラリアにも連れてく」
ご両親も妹ちゃんも優しくて、全然緊張する必要なかった。よかった…。逆にクリスのことよろしくなんて言われてハグしてもらっちゃったりしてちょっと泣きそうになってたらクリスが手をぎゅっと握ってくれて…余計泣きそうになった。
どうしよう、めっちゃ好きなんだけど。
『…クリス』
BC「ン?」
『はやく帰ってきてね』
BC「wow…」
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作者名:c | 作成日時:2024年1月1日 1時