81.みんなでタコパ！ ページ19
「はい、2回戦やるよ〜！」
デビュー評価合宿中。
練習生達は企画の一つとして、タコ焼きパーティーをしていた。
カメラも忘れて楽しんでいる彼らの様子を見ていたAは終始うずうずとしていた。
こんなものを目の前で見せられて、我慢できるはずなどない。
「私も食べたい！作りたい！」
「お、やろやろ！」
最初にノリ気になったのは河野。
そして全員でたこ焼きとお好み焼きを再度作り始めた。
「ふんふんふ〜ん♪」
「Aちゃんご機嫌やなぁ？」
「たこ焼き好きなの！」
隣に座っていた川西がAの顔を覗き込みながら言えば、Aはにこりと笑う。
その手にはピックが握られていた。
「拓実は関西出身でしょ？美味しく作る方法教えてね！」
「ええよ。でもA、料理苦手って噂きいてんけど」
「ええ！何その噂！どこ発信なの？」
「さぁ、俺はヒコから聞いた」
「まぁあながち間違いでもないけどさ」
「いやほんまなんかい」
くすくすと笑い合いながら会話する。
時折触れる肩に、川西は内心ドキリと胸を高鳴らせていたが当の本人は何も気にしていないかのように火が通っていくたこ焼きを見ていた。
「ねぇ、もういい？まだ？」
「うーん、ええんちゃう？ほら、ここら辺とか」
「OK、ここね。……よっ」
鉄板と生地の間にピックを差し込み、くるりと回す。
しかし。
「んん？ひっくり返らない」
「もっとこう、手首使うねん。かしてみ」
川西がAからピックを受け取り見本を見せれば、それは簡単にひっくり返った。
「Wow、上手！」
「家でもよくやってたしなぁ」
そう言いながら、手際よくくるくると返していく。
Aからの視線にドギマギしながらも上手く焼けていくたこ焼きに、川西は満足気だ。
「ほらAちゃん、続きやり？」
「んー、拓実やって！」
「ええ、自分で作るんちゃうの」
「だって拓実がやった方が美味しそうなんだもん」
そう言って肩をこつんとぶつけてくる。
つくづく思う。
ああ、小悪魔だなぁ。
こんなことしたらどう思われるかわからないほど鈍感じゃないだろうに、そこには何の下心もない。
無意識に甘えるのが上手な天性の人たらしだ。
「Aちゃん、ずっる」
「向いてる人がやった方が絶対いいじゃん！」
ねぇ、ずるいって、何に対して言ったかわかってる？
もやもやと心の中を掻き乱すのに、それでも川西はAと目があった瞬間、それら全てを忘れて頬を緩めてしまうのだった。
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chia(プロフ) - くまさん» くまさん！いつもコメントありがとうございます！かなり励みになっております……！S2も終わりかけてるのにまだS1完結してないですが、必ず完結させるので最後までお付き合いいただけると嬉しいです！ (2021年6月4日 21時) (
レス) id: 6a7a25a7a2 (このIDを非表示/違反報告)
くま(プロフ) - 更新ありがとうございます！楽しみにしてました:(^^)BO組尊い…とも尊い… (2021年4月30日 8時) (レス) id: ff03694f37 (このIDを非表示/違反報告)
くま(プロフ) - わー！！更新嬉しすぎます！ともとの絡み、やすぽんの最適なタイミングの登場最高です(*^o^*) (2021年3月6日 6時) (レス) id: 05901fdeb9 (このIDを非表示/違反報告)
chia(プロフ) - くまさん» コメントありがとうごさいます！返信遅れてすみません……！もうバレてしまってるかと思いますが、ゴリゴリのよなともるき推しでして笑。今後も彼らには頑張ってもらおうと思ってます！ (2020年12月3日 22時) (レス) id: 6a7a25a7a2 (このIDを非表示/違反報告)
chia(プロフ) - rikoさん» コメントありがとうございます！返信遅れてごめんなさい……！最近このお話は更新できてなくてすみません……。こちらの方もしっかりと最後まで書き上げるつもりなので、最後まで楽しんでいただけると嬉しいです！ (2020年12月3日 22時) (レス) id: 6a7a25a7a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：chia | 作成日時：2020年6月16日 1時
