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心底面倒くさそうな視線を少女ではなく自分たちに向けてくるAに、彼らはぽかんと口を開けた。
そんなことなどお構いなしにAは少女を振り返る。
彼女はびくりと肩を揺らした。
Aは、イライラとした感情を隠しもしていなかったからだ。
「あなた、とものことが好きなんだって？」
「そ、それがなによ」
「いや、私のこと男好きとかビッチとか言ってるけど要は安藤誠明に近づくなってことでしょ？言っとくけど、近付かないって選択肢、私の中にはないから」
「はぁ？！なに調子乗ってんの？！あんたなんかともくんに相手にされるわけ、」
「あのさぁ、その恋愛脳どうにかなんないの？男女が近づけば必ずそれが恋愛に発展するとか本気で思ってんの？超ロマンチックだね」
「あんたがともくんにちょっかいかけてることなんてバレバレなんだよ！ほかの練習生にも手出して、男漁んのまじでイタすぎだから！」
「はぁ？？男漁るならハリウッド行くわ」
少女とAの口喧嘩に大澤たちは開いた口が閉じられないでいた。
オロオロと少女とAを交互に見ては、どうしたものかと周りの様子を伺う。
しかしそんな時間は長く続かなかった。
自己主張の激しいアメリカで生まれ育ち、競争の激しい芸能の世界で揉まれてきたAが口喧嘩で負けることなどないのだ。
「こちとら仕事でトレーナーやってんの。お金もらってんだから、近付かずに指導するなんて給料泥棒もいいとこでしょ。プライドかけてトレーナーやってんだから、素人が口出ししてくんな」
「……っ！」
「安心して。あなたと違って私たちの頭の中は色恋沙汰のピンク一色じゃないの。アイドル目指してるみんなの事、傷モノにするわけないでしょ」
美人が凄むと迫力が増す。
そんなオーラにあてられて、少女は何も言えなくなってしまった。
「はい、じゃあともたちはもう練習室の方行って。時間ないんだから」
「でも、」
「後のことは私がやっとく。ホテルもばれちゃってるし、この子このまま帰すわけにもいかないから」
「A、」
「他のスタッフとも連携とってちゃんとするから、皆んなは安心して練習してて」
テキパキと事を進め、安藤たちの背中を押して練習に行かせるAは間違いなく""トレーナー""だった。
その姿は頼もしかったが、安藤は少しの哀しさを感じとる。
(A………)
アイドルになるということ。
それはどういうことなのか、安藤は初めてわかった気がした。
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chia(プロフ) - くまさん» くまさん！いつもコメントありがとうございます！かなり励みになっております……！S2も終わりかけてるのにまだS1完結してないですが、必ず完結させるので最後までお付き合いいただけると嬉しいです！ (2021年6月4日 21時) (
レス) id: 6a7a25a7a2 (このIDを非表示/違反報告)
くま(プロフ) - 更新ありがとうございます！楽しみにしてました:(^^)BO組尊い…とも尊い… (2021年4月30日 8時) (レス) id: ff03694f37 (このIDを非表示/違反報告)
くま(プロフ) - わー！！更新嬉しすぎます！ともとの絡み、やすぽんの最適なタイミングの登場最高です(*^o^*) (2021年3月6日 6時) (レス) id: 05901fdeb9 (このIDを非表示/違反報告)
chia(プロフ) - くまさん» コメントありがとうごさいます！返信遅れてすみません……！もうバレてしまってるかと思いますが、ゴリゴリのよなともるき推しでして笑。今後も彼らには頑張ってもらおうと思ってます！ (2020年12月3日 22時) (レス) id: 6a7a25a7a2 (このIDを非表示/違反報告)
chia(プロフ) - rikoさん» コメントありがとうございます！返信遅れてごめんなさい……！最近このお話は更新できてなくてすみません……。こちらの方もしっかりと最後まで書き上げるつもりなので、最後まで楽しんでいただけると嬉しいです！ (2020年12月3日 22時) (レス) id: 6a7a25a7a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：chia | 作成日時：2020年6月16日 1時
