怪盗ラストVS我々だ!Ⅵ【d!】 (ページ47)

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番外編　メイド喫茶ページ47

｛Aside｝

あれからグルッペンと一緒に街へ帰った。

道中、彼には「心配した」だの「遅くなってすまん」だの「もう離さないからな」だのをしつこく言われた。

正直、鬱陶しかったがそれだけ俺のことを心配していたということだ。文句なんて言えるわけない。

それに、グルッペンの方がマシだった。

帰ったら帰った瞬間、トントンとハルに殺されそうになり、ゾムとキヨにはこっぴどく叱られた。

オスマンとひとらん、ぴくと、ヒラには一時間の説教コースを食らい、ペ神、ガッチさんからは身体検査というただのセクハラを受けた。

その他いろいろされたが…まぁ、殆どが説教である。(白目)

説教で疲れた俺はアジトへ皆と戻り、自分だけ部屋で休むことにした。

「あぁー…疲れた…」

ベットに入って休憩。

マジで怖い。本気で怒った皆が。

もう二度と怒らせないようにしようと心に決め、起き上がる。

そういえば、今日はバイトだった。

ふと思い出して面倒くさいと思いつつも出掛ける準備をする。

Yシャツにジーパンというなんともシンプルな服を着て、ヒラに一言出掛けてくると言って、外に出た。

よぉーし今日も働くぞぉ

「お帰りなさいませ、ご主人様」

接客業は少し苦手だ。

「やぁAちゃん。今日も可愛いねぇ」

「こちらにどうぞ」

「あぁありがとう」

だって、

「ねぇ、今夜もダメなのかい？」

こうやって席に二人で座ると、相手が身体を密着させてくるから。

「申し訳ございません、ご主人様。私、早く帰らないといけないので…」

事実だ。早く帰らなければヒラとハルを怒らせてしまう。

「なーに？彼氏でもいるの？」

「いえ、そういうわけでは…」

俺は叱られたくないの!!

内心そう思いながら笑顔でこの場を乗り切ろうとする。

「なら良いじゃん。退屈はさせないよ」

しつこいな、こいつ。

いっそのこと彼氏がいる、と言ってしまえばいいのだろうか。

いやでも…もっとややこしくなる気がする。

止めておこう。

「…ペットが、おなかを空かせてしまうので…」

これも事実だ。

今夜の夕飯は俺が当番だからな。

キヨっていう飼い猫にご飯食べさせなきゃ(((

「そんなのほっといて俺と一緒に遊ぼうよ～」

それでも引き下がらない相手。

こいつ…一発殴ろうか。

殺意が湧いた俺は、勝手に動く拳を抑え込むのに必死である。

と。

「ご主人様、ご注文はお決まりですか？」

先輩が、来てくれた。