��-30個目 ページ30
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「少し黙っとれ!!」
Aに一喝された俺達は大人しく静かになる。
Aの腕に抱かれているゾムが羨ましい。
場所代われ。
不満を持ちながらゾムを見ていると、
「…え？」
我が目を疑った。
みるみるうちに、ゾムの傷がふさがったのだ。
血が太陽に照らされた雪のように消えていく。
その光景にAとゾム以外の全員が驚きを隠せないでいた。
「え…？なに？どうなってるん？？」
戸惑っているチーノに、Aは血色の良くなったゾムを下に降ろして微笑んだ。
「この世界には不思議なことがたくさんあるんだ。お前らはその不思議のごく一部を目撃したにすぎない」
さて、とAが立ち上がる。
「皆、ごめんな。裏切って。その上…怪我をさせてしまった…。本当に、ごめん」
深々と頭を下げるAに思わず動揺する。
こんなに反省しているAを、俺は今まで見たことがなかったからだ。
「A…顔、上げて」
ハルがAに駆け寄る。
Aはゆっくり顔を上げた。
瞬間。
ぐい〜っとAの頬を引っ張るハル。
ハル以外全員「ふぇ!？」
「い、いひゃい!？」訳：い、痛い!？
目に薄らと涙を浮かべるA。
「…私達がどれだけ心配したと〜…!!!」
ハル以外全員「ﾋｨ…!!」
喉が絞められるような威圧感。
ハル、恐るべし。
「ご、ごめんなひゃい…!!」訳：ご、ごめんなさい…!!
「1ヶ月間何処行ってたのよ!!連絡もしないでいきなりいなくなって!!バカッ!!大バカッ!!!」
ぐいぐいと引っ張られるAの頬。
…A…ドンマイやな…。
引っ張れるとこまで引っ張りあげられたAの頬を哀れに思いながら俺達は笑った。
「ごめんって!!ごめんって!!」
「許すわけないでしょ〜…!!!」
Aが解放されたのはゾムが目覚めた時だった。
「…た、ただいま」
赤くなった頬を擦りながらAが言った。
全員「お帰り!!A!!」
泣く者もいれば、笑う者、Aに抱き付く者もいた。
俺は、勿論抱き付いた。
「うっわぁ…いい大人がなんてざまだ…」
Aが顔を顰めながら俺を引き剥がす。
「なんやねん、お前ゾムにキスしたやろ。このくらいええやん」
「えっマジ!？」
俺の言葉にゾムが反応する。
すっかり元気になったゾムにはやはり、傷なんて無かった。
「…そういえば、何で俺無傷なん？さっき思いっきり壁にぶつかったし血出てたし…」
「愛の魔法だ」
ケロッと言うA。
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名月(プロフ) - @毒素組大好きさん» そんなに見てるんですか！？嬉しいです！！ありがとうございます！！ (2020年5月24日 19時) (
レス) id: f9f0c292b9 (このIDを非表示/違反報告)
@毒素組大好き - 面白すぎてこの話を読むの3回目です笑それほど面白いんでありがとうございます！ (2020年5月20日 18時) (レス) id: 41ac5a4538 (このIDを非表示/違反報告)
名月 - 零さん» ありがとうございます！！これからも頑張ります！！！ (2019年8月6日 17時) (レス) id: 4c76c89200 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - すごい面白くて一気読みしてしまいました…！シリアスとギャグが絶妙すぎて…本当好きです！！更新頑張ってください！楽しみにしてます！！！！！ (2019年8月5日 1時) (レス) id: 8f42cb60b1 (このIDを非表示/違反報告)
名月 - 栄養失調さん» ありがとうございます！！更新、頑張ります！！！！！（迫真） (2019年8月4日 17時) (レス) id: 4c76c89200 (このIDを非表示/違反報告)
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