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ザァーーーーーーーーー
今日も雨の予報だった。
「ゆきちゃんは好きな人いないのー？」
「ええー、恥ずかしいよ」
「ここのクラスの人？」
「ううん、違うクラスだけど...」
20分休みの間に、そんな会話が聞こえた。周りはガヤガヤしているけど、その会話だけ鮮明に聞こえた。
“好きな人”
その言葉は、わたしを少し悩ましてしまうものだった。
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「なぁなぁ、相川のやつおまえのこと好きだって噂だぜ」
「まじ？タイプじゃないわ」
「おまえ、ひどっ！！」
最近は、恋愛について話す子たちが多い。
それは、当たり前のように同じ歳の子を好きになっている。
「Aちゃんは？」
「え？」
「好きな人いないの？」
俯いてノートを見ていた私の目の前に、クラスの女の子が。
「好きな人？」
「うん！Aちゃんってそんな話聞いたことなくて。」
「好きな人は、、、いないよ」
「ええ？つまんなーい」
そう言って、違うところに去っていった。
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「好き」という気持ちはある。
けどそれが「恋愛」であれば、困ることはわかっていた。
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困るせんせいの顔が、安易に想像できてしまったからだ。
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ザァーーーーーーーーー
深「今日は大雨だから公園行かなかったの？」
「え？」
深「ちょっとした疑問」
せんせいが薄暗い空を見ながらわたしに問いかける。
深「ちょっとした雨だったらいつも行ってたでしょ。」
「...うん。ブランコ乗れないし」
深「そーね。雨の日に公園なんて誰も行かないよねぇ」
「....本当は行きたいけど」
深「今日は我慢だね。」
そうやって、微笑みながらわたしをみるせんせい。
いつもの、近い距離。
いつもの、せんせいのにおい。
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『好きな人いないの？』
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「せんせい...」
深「ん？」
「....好きな人、いる？」
深「え？」
眼鏡の奥の瞳が少し見開く。
こんなこと、聞くの初めてだから？
それとも...？
深「どしたの、急に」
「...ちょっとした疑問！」
深「....ふはっ。そーか。わら」
「学校で、そーゆー話みんなしてるの」
深「いいね〜せんせい聞いてみたいわ」
「せんせいは、どうなの？」
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mamemiya(プロフ) - 世界観がとても好きです。儚さと切なさも感じてとても引き込まれました。更新楽しみにしています。 (5月14日 19時) (
レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
あきゃつき(プロフ) - もぐさん» コメントありがとうございます！私も掴みどころないふかざわさんを書きたくて書いているので嬉しいです(笑)更新がんばりまーす！ (2023年5月3日 19時) (レス) id: 976116a13a (このIDを非表示/違反報告)
もぐ(プロフ) - 年上のふかざわさんの柔和で掴みどころのない雰囲気にきゅんとします。これからも作者様のペースで、更新楽しみにしております。 (2023年5月3日 17時) (レス) id: e4d225bc30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あきゃつき | 作成日時：2023年3月3日 18時
