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とりあえずは、学校に行く支度をする。
脳内はめちゃくちゃではあるけど、冷静さが自分の強みであると瞬時に感じた。
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「い...いってきます...」
母「いってらしゃい」
自分のものであろうスマートフォンを右手に、大学までの道のりを調べる。
今ふと思い出したのだが、わたしは確か小学生だったはず。
それ以外は、あまり思い出せそうにはない。
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「電車ひとりで乗るのはじめて...」
以前お母さんと乗ったとき、たしかカードでピッとしたら入れたはず。
ドンっ
駅前につくと、大人の人たちがたくさんいた。ぼうっとしていると、右肩に痛みが走った。
「す、すみませ」
「ったく、ぼーっとしてんじゃねえよ」
見事に舌打ちをされ、足がガクガクいった。
こわい….
慣れないことだらけで、わたしの心は崩れかけである。
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「ドアが閉まりまーす。駆け込み乗車はおやめください！」
満員電車という言葉は知っていたが、体験するのはやはり初めてである。
えっと
どこの駅で降りればいいんだっけ....
電車はぎゅうぎゅう詰めであり、携帯は取り出せそうにない。
そして、圧迫感に少し酔いそうにもなった。
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車掌「〇〇、〇〇です。お忘れ物のない様、お気をつけください」
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どこの駅で降りるか、スマホを________
少し人が減り、携帯を取り出そうとしたとき。
カランッ
手を滑らせ人に当たってしまい、スマホは駅のホームへと流れ込んだ。
「あっっっっっっ！」
その声で多くの人が一斉に振り向いたが、お構いなしに私もホームへ飛び出す。
「よ、よかった、壊れてない...」
車掌「ドアが閉まりまーす」
「あっっっ」
その声は虚しく、電車のドアは閉まる。
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「..........」
わたしが何をしたって言うんだろう
急に大人になり、なにもわからないのに。
心はまだ、子供であるのに。
わたしは立つ力がなくなり、へなへなと崩れ落ちた。
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大学に行かないと、お母さんに怒られる。
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___________しばらく下を向いていると、
突然足元に大きな靴が現れた。
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「あの」
「大丈夫っすか」
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そう言われ、おそるおそる顔をあげると
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「..........なべ」
渡「え？」
昔のわたしが知ってるであろう人と出会ったのだ。
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mamemiya(プロフ) - 世界観がとても好きです。儚さと切なさも感じてとても引き込まれました。更新楽しみにしています。 (5月14日 19時) (
レス) id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
あきゃつき(プロフ) - もぐさん» コメントありがとうございます！私も掴みどころないふかざわさんを書きたくて書いているので嬉しいです(笑)更新がんばりまーす！ (2023年5月3日 19時) (レス) id: 976116a13a (このIDを非表示/違反報告)
もぐ(プロフ) - 年上のふかざわさんの柔和で掴みどころのない雰囲気にきゅんとします。これからも作者様のペースで、更新楽しみにしております。 (2023年5月3日 17時) (レス) id: e4d225bc30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あきゃつき | 作成日時：2023年3月3日 18時
