ふわふわ！ ページ22
「そ、そうかな？」
「はい、なんか、ぽわって。」
空気なんて、そんなの分かっちゃうのかな。顔に出てないだけいいのかもしれないけど。木村さんはなんのこっちゃ分からない顔をしてるから、三浦さんだけが感じてるみたい。なんだろう、超能力とか？まさかそんな。
ばっと後ろを振り返る三浦さん。暫く櫻井くんの方向を向いて、こちらに顔を戻すと、にやぁって可愛らしい顔に似合わない笑みを浮かべた。え？なにその悪代官みたいな顔。
「水臭いなAさーん！」
「えっ、何。」
「分かっちゃいましたよ、恋バナですよね？こ、い、ば、な！」
うふふーって笑う三浦さん。うそでしょ。
「え、…ええ？なんのこと？」
「え、なに、どういうことですか。恋バナ？Aさん好きな人が？」
「誤魔化したってダメですよ〜私そう言うのなんでか分かっちゃうんですから！」
「へ、へぇ。」
「なに、ねぇねぇ、気になるんだけど。ちょっと。」
「心が読めるとか？超能力？」
一生懸命話題を逸らそうとズレた質問をしてみる。通用しないとは思うけど、苦し紛れの1発だ。
「やっだ超能力とか大それたもの持ってるわけないじゃないですか！そんなの持ってたら今頃私は得体のしれない研究所に！」
「おっきい黒板の前か透明なガラスケースみたいなのに入れられるやつだ。」
「あははっ、それですそれ！」
「そんなの映画ですよねー？実際あるんですかね。」
「どうだろう。残念ながら三浦さんみたいな特別な力は持ってないしな〜」
なんだか、話逸らせられたみたい？よかった。
「特別な力だなんて！ほんとにほんとに、感覚とかって言うか、観察眼なんですってこういうの。」
「すごいのね、観察眼かぁ、」
「いやいや、鋭すぎるのも苦労するもんですよぉ…」
「でも、上手く利用すれば仕事でも生かせるんじゃない？」
「うわ！なにそれ羨ましい！」
「そっか！わあ！そうだ、そうですよね、損するばっかだと思ってたので…あんまり人のこと見ないようにしてたんですけど……そっか……」
「私も観察眼、って言うか、人に敏感な方じゃあるから。分からなくもないよ。怖いもん。三浦さん程じゃないかもしれないけど。」
「いえ……そうですね、仕事に生かせれば、自分のためになることとか、沢山ありますもん。」
「でも少しずつでいいと思うよ。いきなりは大変だもんね、今まで苦労してたんだろうし。人間全部善意で出来てるわけじゃない。むしろ逆が多いくらいだから。」
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あま - いつも楽しく拝見させて頂いてます!!! これからも応援してます!!! 頑張ってください!!!!! 待ってます!!!!! (2020年3月18日 1時) (
レス) id: 5287825b4c (このIDを非表示/違反報告)
さおりんご(プロフ) - とても面白く、いつも胸キュンしながら読ませていただいています。陰ながら応援させて頂いてますので更新頑張ってください！ (2020年3月17日 3時) (レス) id: 27caed879b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤乃 | 作成日時：2020年2月1日 0時
