29秒前 修正 ページ3
仕事帰り、私は同期の桜と行きつけの居酒屋に寄るのが定番コース。
理不尽な上司のグチや、自分がミスしてしまって怒られた話、雑用を押し付けられた話などなど。
嫌だったり落ち込んだりした事は、二人ともここで全部吐き出す。
今日もいつも通り二人で飲みまくっている。
「はぁ…
これからまた寂しく一人の部屋に帰らないといけないのか…
うわぁぁぁん！」
「うわ！あんた泣いてんの！？
寂しいなら彼氏つくったらいいじゃん。
…もう〜明日目腫れるよ？
A、ちょっと今日飲みすぎ。」
桜はいきなり泣き出した私の事を見て、ギョッとした後、周りのお客さんの目を気にしながらそう言った。
でも、今の私に彼氏は禁句。
その２文字を聞くと、余計に荒れてしまう。
「いいのぉ！
毎日毎日仕事行って帰っての繰り返し…
彼氏作る暇なんてないし！
これが飲まないでやってられっかぁぁ！！！」
『あぁ〜！ごめんって！！
わかった！飲んでいいから！
恥ずかしいから泣くな！！』
運ばれてきた５杯目のジョッキを、グビッと喉に流し込む。
頭がフワっとして、余計に涙が溢れた。
私は所謂、酔い過ぎると泣くタイプの人間だ。
「…ぐすっ。さくらあぁぁぁ！」
『やめろ！くっつくな！！汚れる！！』
桜は、涙と鼻水でグシャグシャの私の顔をハンカチで拭いながら、私の頭を掴んで固定。
そんな強い力で拒否しなくてもいいじゃん。
拗ねるぞ。叫ぶぞ。
「誰でもいいから私を癒してくださあぁぁい！！！！」
『あ…こりゃもうすぐ完全に潰れるな…
A、帰るよ。私あなたのこと運べない。』
そう言って会計を終えた桜に、店の外に放り出される。
彼女は、いつの間にかタクシーまで捕まえてくれていて、私はそれに押し込まれた。
『……まで。
はい、よろしくお願いします。
A！ちゃんと家着いたら連絡するのよ！』
「わかっらぁ〜うふふふ」
『ダメだこりゃ…
すみません…早く出しちゃってください。』
桜は、姉御肌でしっかりした性格、おまけに仕事も出来る優秀社員。
会社からも期待されている存在だ。
なぜ私にこんなハイスペックな友達が出来たのか…入社１年目を過ぎても謎は深まるばかり。
でも、何でも話せてしまう彼女には、ついつい頼ってしまう。
あとで“ありがとう”ってメッセージ送らなきゃ。
そんな事を考えながら、心地良い車の揺れに身を任せて、目を閉じた。
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ａｏｒｉｎｇｏ - そこでリクエストなのですが、kumakichiさんが思われる2人の夏祭りを書いて頂けたら嬉しいです！長文失礼します。 (2018年3月15日 23時) (
レス) id: ad9686155e (このIDを非表示/違反報告)
ａｏｒｉｎｇｏ - 私自身緑濃いめの虹色ジャス民なのでドキドキして読んでしまいました！『犬系彼氏。#K.Tomohiro』とっても面白くて大好きでまたkumakichiさんが書かれる物語が読みたいな♪と思いました。 (2018年3月15日 23時) (レス) id: ad9686155e (このIDを非表示/違反報告)
ａｏｒｉｎｇｏ - はじめまして。完結おめでとうございます！ (2018年3月15日 23時) (レス) id: ad9686155e (このIDを非表示/違反報告)
日向明音＊ハピブル＊夜桜智恵理親衛隊長(プロフ) - 完結おめでとうございます！短編のリクエストなのですが、映画デートが良いです！恋愛映画の後帰った時に神ちゃんが「あれ、やる？」って言ってそのまま…みたいなのお願いします！ (2017年4月9日 17時) (レス) id: 1302fb89b8 (このIDを非表示/違反報告)
kumakichi(プロフ) - マカロンさん» ありがとうございます！大好きなんてもったいないお言葉です…泣 とっても嬉しかったです！！次の作品も、よろしくお願いします！！ (2017年4月8日 11時) (レス) id: 42048662ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kumakichi | 作成日時：2017年2月19日 1時
