背の高い男 ページ9
A「遠藤くーん、上の棚のコーヒー豆取ってもらえる？」
俺が注文したレモネードのレモン、絞りながら話してる
男「Aさーん、どっちですか？赤？青？」
A「えーとね、赤いほうかな
ありがとう！高いとこ届かないから助かるー！」
隣にいた背が高い男、なんとなくスノーマンのめぐちゃんに寄せてない？
残念ながら全然似てないけど
そいつに向けられたAさんの可愛らしい笑顔
紫耀「・・・」
男「いつでも言ってください♪
あっ、Aさん俺ドリンク手伝いましょうか？♡」
A「大丈夫だよ、ありがとう」
会計してる間、こんな会話が聞こえてきた
背が高い細身の男とAさん、並んでこっちに背を向けて仲良く仕事しながら話してる
しかもなんでか、わざわざ腰曲げて顔近づけて話してやがるし
店ん中、そんなうるさくなくない？
近づかなくたって声聞こえるでしょ
そんな必要ある？
俺もすぐ近くにいるのに
A「あー、じゃあ私もうすぐ休憩だからこれできたら運んでもらっていいかな？」
差し出されるレモネードのグラス
てことは、もしかしたらAさんが運んでくれるんだったんじゃん？
ちょっとイラっとしながらもらった料理、一番奥の窓際の席に運んだ
静かに店内観察しながら席で待ってると
男「お待たせしました、レモネードです」
紫耀「・・・」
無言で受け取るとき、サングラスの奥をちらっと覗かれた気がした
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作者名：たまさくら
| 作成日時：2023年8月2日 21時
