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ちゅ、と軽くリップ音が鳴る。
目の前で酔って気持ちよさそうに目を閉じている至極顔の綺麗なこの男は、どうして私なんかを好きになったんだろう。センラさんみたいな面倒臭いタイプの人間が、好きじゃない相手にここまで執着するわけが無い。
つまり、センラさんは私のことが好きなのだ。多分恋愛対象として。
最初は自分はロリコンじゃないからおまえのことは女として見てない、みたいなことを言っていた気がするのだが、そんな彼はどこへ行ったのやら。
「口開けて」
「ん、やだよ……」
「は?開けろって」
強引に口端に親指を突っ込まれて、為す術なく口を開くとそこに無遠慮に舌が差し込まれる。
歯列をなぞられ、ビクビクと体が反応してしまう。腰が跳ねる私を薄く開いた目で見て満足そうに口角を上げる彼は更に深く、いっそしつこく感じるくらい舌を絡めてきた。混ざりあった唾液が、重力に従って腔内へと流れ込んでくる。
それが溢れてしまわないように必死で嚥下すると、さらりと肩口を指で撫でられた。あ、と思った。雰囲気がまずい気がする。
「このままセッ」
「おい待て最後まで言うな!」
「なぁんで、Aはえっちなことしたくないの」
「したくないに決まってんでしょ!離れて!」
なんで嫌なん、しようやぁ。
寝ぼけたような口調でそう言いながら、センラさんは私の方へ倒れ込んできた。さすがに成人男性に寄りかかられると支えることができなくて、私も後ろに倒れてしまった。
押し倒されるような形で床へ倒れ込む状態を見て、さらに私の額には冷や汗が滲んだ。しかし何故かもぞもぞと動き出したセンラさんは私の胸の間辺りに自分の顔があることに気づいたらしく、「あ」と声を出してからなんでもないような声で呟いた。
「Aって胸でかいよな」
「セクハラだっつーの……」
センラさんはそんなことを言う私なんてお構い無しにまた動き出した。そして何を思ったのか、体を上げると横たわって無防備な状態になっている私のシャツのボタンを外し始めた。ぷつぷつと1つずつ丁寧に外されていくシャツを見て、私は何とかしようとセンラさんを見る。
と、そこには、雄の顔をした彼がいた。
そんなセンラさんを前に本能的に抗えなくなってしまった私は抵抗することなく脱がされる自分の体を眺めていた。
「ええなぁ、絶景やなぁ」
こちらを見下ろしながら恍惚とした表情でそう言ったセンラさんは舌舐りをしてから、太腿に指を這わせた。くすぐったさに思わず声を出すと、センラさんの視線が突き刺さる。
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白雨(プロフ) - ふーかさん» コメントありがとうございます〜!こういう俺様っぽいうらたさん好きなので褒めていただけて嬉しいです!もう少ししたら志麻さんも出てきますのでお待ちください〜!◎ (2月23日 10時) (レス) id: 2d25cdcdc2 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか(プロフ) - 続きたのしみに待ってます!!うらたさんめちゃめちゃいいですね🥹志麻さん推しなので、志麻さんが沢山出てくるところも楽しみにまってます💗 (2月17日 22時) (レス) @page16 id: dd6022b1aa (このIDを非表示/違反報告)
翼 - 勿論です✨白雨さん!これからも更新頑張ってください😆 (1月12日 22時) (レス) id: 07d93d7f27 (このIDを非表示/違反報告)
白雨(プロフ) - 翼さん» ありがとうございます!これからも頑張りますね、是非最後までお付き合いいただけますと嬉しいです◎ (1月9日 9時) (レス) id: 2d25cdcdc2 (このIDを非表示/違反報告)
翼 - 白雨さん!僕はこの作品が好きです!これからも頑張ってください(。•̀ᴗ-)✧ (1月5日 22時) (レス) id: 07d93d7f27 (このIDを非表示/違反報告)
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