【刀剣乱舞】生き返って絶望した

Which would you like to go to? 49 ページ49

『なぁ無名。好きだ。
….恋仲にならないか。』


何回も口にしてきた言葉なのに、どうしても声がかすれる。今宵。この時は。







春。

2人で桜を見に行ったときだって。

みんなと一緒に山に山菜を採りに行ったときだって。



夏。

主に内緒で二人きりで花火をしたときだって。



みんなと海に行ったときだって。




恋仲に__と口にする前に君はごく当たり前のように「無理。」とだけ言って何処かへ行ってしまう。


その後ろ姿さえも美しく可憐で凛々しく見えた。




握り締めた拳に力がこもる。
今この瞬間が時が止まったみたいに、ゆっくりに感じた。





小さく口を開いた君は静かに言った。


「………私も好きだよ」


少し声が震えていたことに、こいつもこんな時があるんだと感心した。


顔を真っ赤に染めた彼女の体調に障らないよう、そっと抱きしめ長い長い抱擁をする。

背中に回ってきた彼女の手が這うように伸びていき俺の服にシワを作った。



今この瞬間が酷く愛おしい。心地いい。









あわよくば今日、一緒に寝てもいいか？_____









案の定、今まで見たことないような赤い顔やら青い顔やらをした彼女の拳をくらい部屋を追い出された。









___今世一生愛誓ふ

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