【刀剣乱舞】生き返って絶望した

Fine LIFE 36 ページ36

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『まず会社に入れなくて。


一応社員証みたいなカードがあってね。それを受付の人に見せるんだけど何故か通してくれなくて。

それでいて「このカードは偽造ですね？」って聞いてくるもんだから、遅刻とかでテンパっちゃってそのまま素通りして自分の部署のところに行ったら、自分の席に知らない女の人がいてね。


会社でも見たことなくて。

その人に『其処は私のデスクです！』って言ったら頭のおかしい人みたいに思われて。みんなの視線が痛くて。知らない場所みたいで。


急いで会社から出ていって携帯を開いたら電話帳に家族以外のすべての人の電話番号が消えてた。


同僚も。友達も。いなくなってた。


怖くなって母に電話をかけたらまず第一声が「どちら様ですか？」だって。
『あなたの娘です！』って狂ったように何回も何回も叫んだ。でも伝わらなかった。


「いい加減にしてください！私の娘は今部活から帰って私の目の前にいます！

2度とかけてこないでください！」

母さんには妹だけが娘だった。



もう何も信じられなくなって家に帰って閉じこもった。

一昨日、私の初任給で買った弟のサッカーボールも無かった。プレゼントしたかったのに。

私の弟ね。中学生になったらサッカー部に入るんだ！って話してたから誕生日プレゼントとして買ったはずなんだけど…



妹は部活にテストに受験で色々思いつめてて俗に言う反抗期だったんだけど私には色々話してくれたの。


結構歳が離れてるのに恋愛の話もしたし友達関係の話もした。






だけど一晩寝たら全てが変わって私が死んだ。』

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