おーたｻﾝの結婚願望 (ページ4)

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[ｻﾝ] ページ4

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ひらひらと宙を舞う資料

慌てふためくことも出来ずにボーッと見入ってしまう

あー、拾うのめんどくさ

そんなどうでもいいことを考えていると最後の1枚が、パサっと音を立てて床へ落ちる

その音が合図だったかのように、私とぶつかった相手は弾かれたように床へ這いつくばって資料を拾い始める

『ごめんなさい！私の不注意なのに！』

｢いえ、全然大丈夫……………………あ」

『へ、？』

2人で資料を集め、会話を交わしていると、相手の方は思い切り床を見ていた視線を私に上げて、何を血迷ったのか手を握る

しかも、すごい食い気味で

うっわー…どうしよこの状況

目の視線をどこにやればいいのかが全くわからない

てかこの人、完全に私を誰かと勘違いしてるよね

頼むから気づいてよ

普通にまともそうな人だし、言えば離れてくれる…よね

『ぇ、えぇと…』

｢やっと会えたAさん！」

『ちょ、どうして私の名前？、』

前言撤回、

こいつガチでヤバイ奴かもしれない

ストーカー？

でも今まで、付きまとわれたりしてるような覚えは全くない

え、盗撮されてたとか？

私は思考をぐるぐる回転させてあれやこれやと可能性を考えるもピンと来ず

ただただ手を握りしめられ、相手からのキラキラした目に耐えていた

｢あぁ、良かった。これでなんの心配も要らずに結婚できますね｣

『…………へ……？今、なんて、、？』

｢え、結婚？｣

『結婚？！？！？！？！？？！？！』