第24幕 港の黒猫 ページ30
俺が家出して暫くしてから港に行った。
其処には四年前い何時も居た猫...黒猫。
名前はない。
詰まり、野良猫。
だから、俺が勝手に付けた名前其れが
(貴「"先生"。最近、来れなくて後免な。」
"先生"。
そう呼べば近くに来てくれる。
"先生"と呼ぶ理由。
四年前からまるで学校の先生のように
色々な事を教えてくれた。
気付けば、先生が足元にすり寄ってきた。
『ご飯をくれ』という行動だ。
(貴「判った。離れて、先生。」
先生は俺から離れると、
チョコンとお座りをした。
俺は補助バックから蟹缶を取り出し開けた。
先生は蟹缶を貪るように食べ始めた。
余程、腹が減っていたのだろう。
野良猫の生き方は辛い。
薄汚れた毛。
優しい人間は餌を与えてくれる。
穢れた人間に蹴られ、縄張りを盗られる。
塵箱から餌を漁る。
この港の縄張りの長が先生。
他にも先生の下についている猫がいる。
(貴「先生、他のコ達は?」
先生の視線は俺の後ろに向いている。
ニャアニャア ニャアニャア ニャア
(貴「居たのか。ホレ、お前達の分もちゃんとあるからな。」
一匹、二匹、三匹...
(貴「あれ?」
此処の猫は先生を合わせて、六匹だ。
(貴「先生、一匹居ない。サファが居ない。」
サファ、青い瞳の白猫だ。
チリンチリン
スズが首輪に付いている鈴を鳴らしながら、俺に"あるモノ"を渡してきた。
(貴「スズ、それは......。」
スズが口にくわえていたのはサファがつけていた筈の青い首輪だった。
(貴「スズ、有難う。」
スズの頭を撫で、御礼を云った。
(貴「"亦"、仲間を失ったのか。」
前回も仲間を失った。
俺はサファの首輪を補助バックに入れ、
笑顔で
(貴「明日は何を食べたい?」
先生に聞く。
まぁ、喋らないけど。
(先「ニャア」
『判っているだろう?』とでも云いたげに此方を見上げる先生。
(貴「はいはい。判ってるって。」
苦笑する俺。
美味しいそうに蟹を食べる先生達。
亦、夜が更けていく。
第24幕fin
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ども!黒幕です!
猫ちゃん達の設定です!
港の長、先生:黒猫で白い首輪をしており、翡翠色の瞳。
先生の仲間
白:白猫で黒い首輪をしており、紅い瞳。
ミケ:三毛猫で赤い首輪をしており、半透明の瞳。
スズ:鼠色の猫で鈴の付いた首輪をしており、黄色い瞳。
アイ:左右の瞳の色が違う猫。(左:緑・右:黄)
サファ:青い瞳の白猫、青い首輪をしている。
以上が設定です
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HanaHana125(プロフ) - やべっ!お母様と同じ名前になっちゃった、私の名前はなだから (4月18日 20時) (レス) @page2 id: 5152f22d97 (このIDを非表示/違反報告)
包帯少女(プロフ) - 桜紅葉さん» 有難う御座います!続編もコメントを是非! (2018年1月27日 22時) (レス) id: 7a88606d9f (このIDを非表示/違反報告)
桜紅葉 - 太宰さんがいいです! (2018年1月27日 20時) (レス) id: 54de0e772b (このIDを非表示/違反報告)
包帯少女(プロフ) - マイさん» マイさん、投票有難う御座います! (2017年9月30日 11時) (レス) id: 7a88606d9f (このIDを非表示/違反報告)
マイ(プロフ) - 投票は敦くんにお願いします! (2017年9月30日 9時) (レス) id: 84bd0e8698 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒幕 | 作成日時:2017年6月16日 6時