番外編 レイラとAA ページ10
暑い。外に出てまず思う事はそれだった。
7月に入り、カイン達から冷房と扇風機を調達して、なんとかして使える様にしてくれと頼まれていた事を思い出す。ここまで暑いとは思いもしなかった。
このままではドラーチェ達からではなく暑さで全滅するなとふざけた事を思いながら"いつもの所"に向かう。人目につかない様に路地裏や人気のない所を歩き、そして、その店の前に立つ。
【小悪魔商店 ヴァニタス支店】と書かれたそのプレートを見る。この名称のせいか、普通の人がその店を利用する事はまずなかった。
そう、"普通の人"は。
『こんにちはー！』
明るい声で木製の扉を押す。店内に入ると共に涼しい空気と小さな少年がレイラを出迎えた。
「こんにちはお客様ー！」
小さな手をブンブンと振り回して、太陽の様に明るい笑みを浮かべてレイラを出迎える少年は、美しい銀髪と澄み切った碧い瞳を持っていた。彼の名前はエイベル＝エアリー。通称AA。まだ11歳の幼子だが、悪魔や魔人に関わる小悪魔商店の店員をしている。
エイベルは弾んだ声でレイラに話しかけた。
「いらっしゃいませー！今回は何の御用でしょう！武器調達？世間話？」
『世間話……？あ、そうそう、そう言えばね。昨日、帰ったら皆がやけに騒がしいから何かあったのかと思って見に行ったら、クレールがこの世の物とは思えない物体作り出してて……』
エイベルの言葉に反応し、レイラは昨晩の【芸術飯殺人事件】(否、人は死んでないが、レイラはそう名付けることにした)を話し始めた。昨晩、レイラが帰宅すると、そのパステルカラーのマーブル飯の実験台とされたレオとカインが身体を丸め、腹痛に耐えていた。後に話を聞く所、レオが興味本位。カインはその巻き添えだったらしい。まだ紫色の物体ではないから食べられると思ったとか。その後、カインとクレールが話し合い、もうクレールが作った物を食べないと約束した。
今度、クレールに料理を教えなければいけない。一体どんな手順をこなせばあんな芸術になるのだろうか。その様な事を一通り話終わり、話の長さ故かエイベルは寝かけていた。レイラはハッとしたような声を出す。
『そうそう、本題を忘れていたわ。ちょっと頼みたい事があるんだけど……』
「待ってましたー！何でしょうレイラさん！」
『……凄い喜び様ね』
「そりゃあそうでしょう！ばいと様もレイラさんのお陰でPがどっさりだと喜んでましたよ」
『お客様の笑顔とかじゃなくてPだけなのね』
＊
続きます！
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亜美（別垢） - すふ丸さん» コメントありがとうございます( ´∀｀)AA君見た目可愛いしそれなのにお金にがめついってギャップあるし、クレール君もピアスやヘアバンドとか付けているのに性格が少しオカンな所とか二人とも素敵なキャラだったので使わせてもらいました！ (2018年8月18日 20時) (
レス) id: dea702fe4f (このIDを非表示/違反報告)
すふ丸(プロフ) - あああAAの野郎を出して下さり有難うございます！AAのキャラやがめつい所とか凄く合ってます、ジョロキア設定やクレールの奇物製造機設定とかも使って頂けて本当に感謝です……レイラさんの過去編とのことでこれからの更新も楽しみにしております！ (2018年8月17日 22時) (レス) id: 587e915dae (このIDを非表示/違反報告)
亜美 - 檸檬@被ノエ募集企画主催さん» ちゃんと貼れました！わざわざURLを書いて下さって本当にありがとうございますm(__)m (2018年8月5日 18時) (レス) id: eec90ae86f (このIDを非表示/違反報告)
檸檬@被ノエ募集企画主催(プロフ) - これで出来なかったら打つ手無しですかね…… (2018年8月5日 17時) (レス) id: 3524d9e2e8 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬@被ノエ募集企画主催(プロフ) - (image:http://img.u.nosv.org/uploader/files/d/6/0/d605e3d2088e3844cfdad063d1586f4b.jpeg)←ジュリアン帽子あり(image:http://img.u.nosv.org/uploader/files/6/b/5/6b5a4b15833c4c7c2a49cbd19cdab038.jpeg)←なし (2018年8月5日 17時) (レス) id: 3524d9e2e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜美 | 作成日時：2018年8月1日 21時
