〜キス・キライ・スキ〜 age7 ページ31
花日Side
突然のスカート捲りで六年二組の女子全員の敵になったエイコーは，その後も全くめげていなかった。エイコー｢6ー2，女子総選挙，結果発表〜〜〜！｣昼休みになってすぐの事。エアマイクで司会者みたいになったエイコーが，ふたつに折った紙を手に，そんな事を言い出したので，私，綾瀬花日は呆れてしまった。うおぉお〜と盛り上がる男子に，まりんちゃんが氷のような冷たい目を向ける。まりん｢人気投票って･･････。男子，そんな事してたんだ｣｢まじサイテーすぎる･･････｣女の子達はドン引き。･･････だよね。勝手にランクづけされるなんて気分悪いもん。結衣︎｢花日，紅葉知ってた？｣結衣ちゃんに小さい声で聞かれて，私は頭をふるふると横に振った。紅葉｢知らなかったよ｣紅葉ちゃんも，結衣ちゃんの質問に対しての答えを言っていた。エイコー｢それでは，発表します！｣女子のブーイングを無視して司会者のエイコーが宣言すると，トモヤが｢ダラダラダラダラ･･････ジャン！｣とドラムみたいな効果音を入れる。エイコー｢栄光の第一位は･･････浜名心愛！｣そこですかさず委員長が，心愛ちゃんの名前が入ったボードをあげた。心愛｢え〜〜，恥ずかしい〜〜！｣選ばれた心愛ちゃんは頬に両手を当てて，びっくりしている。でも，これにはみんな納得した。何しろ心愛ちゃんはクラス全員が認める美少女だ。大きな瞳に長い睫毛。栗色の髪をくるっと巻いて，唇も色つきリップでいつもつやつやしている。心愛ちゃんは困り笑顔をキープしたまま，スーッと高尾の方へ寄っていった。心愛｢高尾君も，心愛に入れてたの〜〜？｣高尾｢いや。オレ，投票してないし｣何処までもぶっきらぼうな高尾の腕を，心愛ちゃんは｢またまたぁ〜｣なんて言いながら，つんつんつついている。心愛ちゃんは高尾の事が好きで，いつも一生懸命アプローチをかける。でも高尾の反応は鈍くて，美少女の心愛ちゃんを特別扱いしたりしない。見慣れた光景なんだけど･･････何故か今は，胸がチクッと痛んだ。あれ？なんで私，心愛ちゃんが高尾に近付くと，イヤな気持ちになるんだろう。私の疑問なんか吹き飛ばすように，司会者エイコーが声を張り上げた。エイコー｢そして･･････ワースト一位！ぜんっぜん人気がなかった可愛そーな女子は──｣トモヤがまた，ダラダラダラダラ･･････と口で効果音を入れる。
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作者名：赤司蓮華 | 作者ホームページ：蓮華のホームページ？by赤司 そんなものはありませんby黒子 見事な連携だね♪byさつき...
作成日時：2022年10月18日 17時
