バボちゃんの中の人系女子。

Episode 3 ページ3

.






面接室に着いた、はいいものの。



『えっ？今なんて...』


「実は第一次採用が如月さんしかいないんです。この手のもの、なかなか集まりづらくて」


『いやでも、バレーボール協会さんって、なんというか、大きいところですよね？？』


「そうなんですけど、うちの部長変わってて、今年からアプリで募集してみよう！とぶっ飛んだ発言がきっかけにこうなったんです...」



ワイルドな部長だなあ。

...じゃなくて！！



『え、じゃあ私』


「はい、如月さんが良ければ、即採用という形になります」


『マジですか...、というか、私はなんの着ぐるみをするんですか？』


「あ、忘れてました...」


もしかして和賀さんドジっ子系男子？



「こちらです」


『え、これって...』


「はい、バレーボール協会公式キャラクター、バボちゃんです」


待ってくれよ。

バレーボールに興味無い私でさえ知っている、このバボちゃんをバイトでやるってこと！？


「そして、この様な形での採用は上層部からも申し訳ないという声があり、日給にボーナスがつく予定ですが…」


『やります！！！！！！』


お金の話になった途端露骨に大きい声を出してしまった。

乞食ですんまそん。

笑わないで恥ずかしい。


「それでは、採用と言う形で」


和賀さんは胸から印鑑を取り出し、朱色の印を押した。



「よろしくお願いします、新星バボちゃん」


立ち上がって手を差し出される。


『こちらこそ、新星バボちゃん頑張ります！』





不安しかないけど、精一杯楽しむしかないよね！ソイヤッ！




.

Episode 4→←Episode 2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す