Episode 11 ページ11
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「如月さん、お疲れ!」
『和賀さん...!お疲れ様です』
バボちゃんを脱いで裏口から出ると、和賀さんが待っていてくれた。
「どうだった?初日は」
『苦労はありましたけど、楽しかったです!』
「そっか!良かったなぁ」
にっこり微笑む和賀さんのえくぼが可愛い。
『あの、和賀さん、トイレ行っていいですか...』
「あぁ!そそうだよね、ごっ、ごめんごめん。そそそそそこの角右に曲がったらトイレあるよ!」
『ありがとうございまーす』
和賀さん女慣れしてないのか分からないけどすぐ照れるなあ、可愛い。(可愛いしか言ってない)
それにしても、なんで私は緑茶を飲んでしまったのか。トイレ行きたくなるのも自業自得だわ。
反省点は次に活かす!頑張れ如月!
そう心に誓ってトイレへ走り出した。
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(如月さんめっちゃ走るやん...)
和賀さんがこんなこと思ってたなんて知らない。
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(ふぃ〜スッキリしたァ...)
やっと肩の荷が降りた、そう思って気を抜いて歩いているとまさかの
ドン。
衝突。
てか、この人って。
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『ゆ、ゆゆゆゆ「祐希さん」…!?』
「...」
誰かと思ったら、祐希さんやないかーい!!
しかも下の名前しか知らんからなんかやましいやつだと思われてそうなんだけど...。
「...全日本ジャージ?」
『...あ』
和賀さんに頂いたJAPAN!とでかでかと書かれたジャージに眉をひそめるユウキさん。
『えと、あの、その、』
「関係者の方ですか?そのジャージはそれ以外は着れないはずのものなんですけど...関係者の方でしたらすんません。お疲れ様です」
あ、これめっちゃ疑われてる。
いやどうする?考えろ如月。
バボちゃんの中身です!と言うべきか?
うん、これは絶対に怒られる。即解雇だろう。
でもこのままだとユウキさんに誤解されたままだ。それだけは避けたい。
「うぇ?バボちゃんの中身?」
『...は、』
...うん?今なんて?
私、そんなこと一言も
「いや声にでてたし」
終わった(白目)
声に出てたよ、なんて小説の世界の事だと思ってた。
「そーなの?中身なの?」
『ヴ、うぅ...』
ずいっと顔を近づけられて思わず退く。
というかあんた(失礼)も顔キレイだな!!!
『...はい、そうです』
「へー!」
言っちまったよ。
やっちまったよ。
see you again。
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えにゃん(プロフ) - お忙しいとは思いますが更新楽しみにしてます!! (10月23日 9時) (レス) id: bcaaef49ab (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - 続き待ってます! (10月14日 20時) (レス) @page27 id: df0d2cc828 (このIDを非表示/違反報告)
こい(プロフ) - めちゃくちゃおもしろくてだいすきです!更新待ってます! (2023年4月2日 13時) (レス) @page27 id: 3397572aa8 (このIDを非表示/違反報告)
鳴 - 読み返しまくってます。更新、待ってます。 (2022年6月23日 0時) (レス) id: 98266d8bda (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 待ってなんでこの神作に早く出会わなかったの?私バカなの?((((喧しいわ (2021年10月4日 20時) (レス) @page27 id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らーゆ | 作成日時:2019年10月19日 13時