8人目 (ページ8)

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一夜ページ8

ククールの部屋に行く
「ククール、一時の迷いでもいいんです
わたくしを……………貴方のものに…」
それが生きた証になるならば…貴方の記憶に
わたくしの存在が刻まれるなら…
ク「…冗談か？」
「冗談でこの様な事言いません!////」
ク「………本気なんだな
後悔すんなよ」
わたくしとククールはベッドの上に倒れ込んだ

次の日は、恥ずかしさのあまり起きたら直ぐに部屋を出た
自室に戻り、着替えると書庫に向かう
「ブロッサム様………わたくしはどうすればいい
んでしょう？」
涙が落ちる
悲しくて、悔しくて、怖くて………
幼少時からわたくしには偉大な賢者様の血が流れていて、父上ではなく、わたくしが真の賢者の
末裔だと言い聞かされてきた
そして…レジェウス様の予言とその時に生きている末裔に待ち受ける試練を教わった
だから必死に弓を習ったし魔法の勉強もした
母上や城の者の言う事もきいた
だけど…もういいよね
もう既に三人の末裔が殺された
次はわたくしの番かもしれない
なら、最後にやりたい事をやってもいいと思う

書庫を出たわたくしは母上の部屋に向かった
「母上、わたくしです…Aです」
母「どうぞ」
母上の部屋に入るのは久しぶりのような感じがする
母「どうかしましたか？」
「母上…わたくしは、ブロッサム様の末裔に
相応しい皇女でしたか？」
母上は驚きを隠せないようで、
母「なぜ急に？」
と訊いてきた
「答えて下さい」
母「貴女は立派な皇女ですよ
末裔としても、一人の…国を背負う者としても
自慢の娘です」
「ありがとう
母上」
母「なぜ急にこんな事を？」
「…こうしていられる時間は、あと僅かかも
しれませんから」