検索窓
今日:41 hit、昨日:38 hit、合計:419,388 hit

49 ページ49

別荘に初めて来たのは、中学一年の夏休み。


ここで私は…毎日毎日、知らない男に…。


いい思い出なんか残っていない。だから、こんな所は消した方がいい。もちろん、私がやろうとしている事は犯罪だ。


いくら自分の家の別荘とはいえね。


全部の爆弾を仕掛け終えると、別荘を出てバイクに乗って近くのスーパーに向かう。


爆弾は私のリモコン一つですぐに爆発できる。灯油が気化しないうちに、とは思っても、焦ってはダメだ。


爆発した時、私はここで買い物をしていた。そういう証言がいるんだ。


だから私は、レジで会計をしようと財布を取り出す…フリをしてリモコンを押した。


店「お姉さん見ない顔だね」


「別荘に遊びに来たんですけど、食材が何もないのに気が付いて、買いに来たんです」


店「へえ、そうなのかい」


適当に話をして、わざとお金を落として、店員に覚えてもらうようにした。







バイクに乗って別荘に戻ると、そこはもはや大火事。そりゃあそうだろう。爆弾五つに灯油もまいたんだ。


でも私は、家主として驚いたフリをする。


「な…何…これ…」


消防による消火活動が行われており、警察も来ている。


山「もしかして、ここの家主さんだったりしちゃいます?」


「あ…はい…」


出たな、ヘッポコ警部。


山「群馬県警の山村です。実は、数十分前に爆発があったと通報がありましてねぇ」


「ば、爆発?!何で…?!」


山「さぁ?ところで、お一人なんですか?」


「はい。数年前までは父の名義だったんですけど、その父が亡くなって…今は私が」


山「お名前は?」


「早乙女Aです」


大女優、シャロン・ヴィンヤード仕込みの演技はどうよ!


山「では早乙女さん。通報があった時間はどこで何を?」


「数十分前でしたら、近くのスーパーで買い物をしていました。一度別荘に行ったんですが、食材が何もないのに気が付いて…」


山「その時に戸締りは?」


「別に盗られるものもないので、特には…」


そもそも私だって鍵持ってなくてピッキングして入ったんだしね!

50→←48



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (176 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
515人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

焔彩(プロフ) - アオさん» ご指摘ありがとうございます!気を付けます! (2018年6月14日 11時) (レス) id: 5e6d9dd208 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - 「可愛そう」じゃなくて、「可哀想」だと思います。 (2018年6月14日 8時) (レス) id: 48b43752b9 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - 続編おめでとうございます!これからも頑張ってください。 (2018年6月10日 14時) (レス) id: 8bae2088af (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:焔彩 | 作成日時:2018年6月10日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。