歌い手になって、よかった。4【ころん】

ひゃくじゅうなな。 ページ14

るぅと「それじゃ、部屋に戻ってる！」




『うん！ばいばい！』









ﾊﾞﾀﾝｯ









あー、もう3時や...




...そういえばあの2人、どうしたのかな。




謝ってこよ。無理矢理追い出しちゃったし。








まずはころちゃん...




いやさとみくんでいいや。









ｺﾝｺﾝ









『さとみ...くん...？』




さとみ「...なにっ...ｸﾞｽｯ」




『えっ？泣いてる？』




さとみ「...泣いてて...ｳｯ...何が悪いんだよ...」




『何も悪くないよ？とりあえず入ってもいい？』




さとみ「...ん.....」









私は“うん”って言ったのか分からなかったが

とりあえず開ける。









『さとみくん...。』








言いたいことがあるんだけど。




さとみくんが泣いてる姿、すっごい可愛い。




体操座りして小さく縮まって、顔を埋めている。









前からだと足が邪魔なため、後ろから優しく抱きしめる。




ころちゃん、悪いけどさとみくんを抱きしめるね。









ｷﾞｭｯ









『さとみくん...ごめんね...』




さとみ「ふん、気にしてない。」




『じゃあなんで泣いてるの？』




さとみ「...うるさい。」




『さとみくんの想いはちゃんと伝わったよ。


さとみくんの事は好きだけど、恋愛的に好きというわけじゃないの。本当にごめんね。』




さとみ「...分かってる。」




『でもこうやって好きでいてくれるの、嬉しいよ。』




さとみ「...ｳｩｯ...ｸﾞｽｯ...」




『私が言うのもあれだけど、好きなら諦めちゃダメだよ。』




さとみ「...分かった...諦めない...ｸﾞｽｯ」




『それじゃ、また後で時間あったら来るね。』




さとみ「うん。待ってる。」









ﾊﾞﾀﾝｯ









泣いてるさとみくん、マジで可愛い。

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