44話 ページ45
それから、遊郭に入り、炭治郎くんも伊之助くんも売れていった。
私は、最後に残った子とセットという事で、善逸くんと同じ所になりそうだ。
…そして今、善逸くんと一緒に売られた訳だが、
ベンッ!ベンッ!!!ベンベンッ!!!!
そう、善逸くん、すごく三味線が上手い。
…顔はあれだけど。
私はそれに合わせて、扇子を持って舞う。
昔、まだ鬼殺隊に入る前は舞を姉上と神社に納めていたので、それなりに踊れるのだ。
善逸「(Aちゃん、綺麗に舞うなぁ。ほんとに天使なんじゃない??)」
それから、しばらくして楼主さんの奥さんが亡くなったらしく、みんな暗くて上手く情報が掴めない。
善逸くんと離れて廊下を歩いていると、
ドガァ!!!!
と、ひどい音がした。
咄嗟にその音の元へ近づく。
A「ぜ、善子ちゃん…!!!」
善逸くんに走りよる。
ピリッ…と、舌が鬼の味を捕らえる。
今、善逸くんをぶったのは鬼だ。
それも、恐らく上弦。
「気安く触るんじゃないよ。のぼせ腐りやがってこのガキが。躾が要るようだね、お前は。きつい躾が。」
A「ま、待ってください!ごめんなさい!わ、私の妹が失礼をしたのなら謝ります!ごめんなさい!この通りです!!」
善逸くんの為なら土下座など安いものだ。
畳におでこを付ける。
「…ん?お前…ちょっと、顔を上げな。」
ゆっくり顔を上げる。
「…へぇ、あんた、綺麗な顔をしてるじゃない。瞳も美しいね。
…いいよ。許してあげる。ごめんね、あんたの妹、ぶったりして。」
そして、"蕨姫花魁”は立ち去った。
善逸くんは気絶してるだけで無事だ。
…でも、きっとバレた。
私達が鬼殺隊であることが。
もし、あの鬼が上弦だとすれば、
早く行動に出ないと善逸くんが危ない。
いや、善逸くんだけじゃない。
炭治郎くんに伊之助くん。まきをさんたちも危ない。
とにかく、宇髄さんに報告しなければ。
善逸くんを部屋に運ぶ。
すると、床下から急に何かが襲ってきた。
A「!?」
咄嗟に反応するも、生憎、刀を腰ではなく背中に入れていたので、上手く抜けず、
善逸くんと一緒に取り込まれてしまった。
A「(駄目だ。意識を保て。私は柱だろ。このくらい、どうにかしろ。)」
50人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:BoRam | 作成日時:2019年12月11日 22時