32話 ページ33
A「…あぁぁぁぁ!!!!!」
乱れていた息を整える。
辺りを見渡すと、炭治郎くんはおらず禰豆子ちゃんが心配そうにこっちを見ていた。
手首に少し違和感を感じて、見てみると、火傷していた。
禰豆子ちゃんがそこを心配そうに、申し訳なさそうに撫でる。他の人に目を向けると、
いつの間に巻かれていたのか、鬼の味が薄くする縄を禰豆子ちゃんの血鬼術で燃やしている様だった。
確か、禰豆子ちゃんの血鬼術は、人間を傷つけないんだったっけ…
そこで、納得した。
私の体には"鬼の血”が流れているんだ。
それで、禰豆子ちゃんの血鬼術が反応して火傷したのだ。
鬼の血が流れている事実を直接目の当たりにしたのはこれが初めてだったので、少し悲しくなった。
でも、そんな事を言っている場合ではない。
恐らく、炭治郎くんは今、鬼の本体と戦っているはず
ならば、私が優先すべきは乗客の命。
さっきからうねうね気持ち悪く動き出した天井を見上げる。
うわ、なんかいろんな所から出てきたんだけど。
気持ち悪。
そう思いながら、それらを斬っていく。
そして、地面が揺れたかと思うと、目覚めたのだろう煉獄さんが目の前にいた。
煉獄「よもや!すまないな!!!柱として情けない!
しかし、謝罪は後でさせてもらう!時間が無い!手短に話す!!
この列車は八両編成だ。俺が後方五両を守り、前方三両は黄色い少年と竈門妹が守る!
Aは竈門少年と猪頭少年と一緒に急所を探してくれ!!!」
A「…いえ、これは煉獄さんを馬鹿にするわけでも、貶しているわけでもないのですが、
いくら煉獄さんであっても五両は無理です。私が五両のうち二両受け持ちます。
きっと、炭治郎くんたちは大丈夫でしょう。」
それに、煉獄さんは少しムッ…としている。
A「…言ったでしょう。一人で無茶しないで、周りを頼ってください。信頼してください。」
すると、煉獄さんは眉を少しさげて
煉獄「…よもや!ならばそうしよう!!任せたぞ!」
と、派手な音をさせて移動していった。
しばらく、乗客を守りながら、変なうねうねを斬っていると、
「ギャァァァ!!!!」
と言う凄まじい断末魔と、揺れが襲った。
炭治郎くんと伊之助くんが頸を斬ったんだろう。
今は横転する汽車を止めるよう、必死に技を出している。
絶対に誰も死なせない。
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作者名:BoRam | 作成日時:2019年12月11日 22時