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番外編(2/14) ページ40

暦の上では春となり、少しずつ暖かな日差しが見られるようになってきた、二月十四日。




例年通りなら、学校で友達とチョコレートの交換をしているところだけど、


今年はもう学校へ行くことも無くなって、一部の仲のいい友達とだけ交換する程度になってしまった。




そもそも私は今日もいつも通りバイトである。



それは別に良いのだが、ここ最近銃兎さんに会えていない。



先週会った左馬刻さんの話によると、中王区絡みの事件の調査に駆り出されているのだとかで、かなり忙しくしているらしい。





今日だけ、特別に私に会いに来てくれる、




なんてそんな漫画みたいなことはなく。





赤いラッピングに包まれた特別なチョコレートを傍に、



一人、



仕事をこなしていた。














昼間の陽気とは裏腹に、ため息が白く色づくほどに冷えた夜。



無機質な街灯に照らされて右手にぶら下がるチョコレートは地面へと影を落とす。



「会いたいな」




せめて、会えなくてもいいからチョコレートだけでも彼の元に届けたかったな。




忙しいものはしょうがないし、銃兎さんだって好きで何日も仕事に出ているわけではないんだから。




分かってる。




仕方ない。





そう思いながらも、足は銃兎さんの家の方へと進んでいった。

○→←あとがき



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おたくちゃん - ゴハァ(吐血)最推し...尊い... (2021年5月7日 21時) (レス) id: 210f23da0b (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - コメント失礼します。一気読みしてしまうくらい面白かったです。そして、めっちゃドキドキしました(*´ω`)この物語、大好きです! (2021年1月3日 20時) (レス) id: e7a52269e4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月斗。 | 作成日時:2020年12月17日 7時

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