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「……犬や猫の真似です」


「はぁ? 暇なんですか」


「そりゃ暇でしたよ。スマホなかったんですから」


「あぁ、そういえばあの男が持ってましたね、スマホ」




はい、と返される私のスマホ。



ありがとうございます、と受け取ろうとすると、ヒョイ、っと退けられる。



「えっ、あ、あの、スマホ」



「返す前にいくつか質問があるのですが、いいですか?」



「え?あ、はい、なんでしょう」



「まず、このスマホにはコンビニなどでの支払いができる機能がついてますか?」



「ありますよ」



「では次に、貴方のスマホが奪われた時、画面には何が表示されていましたか?」



「電話帳です。銃兎さんに電話しようとしていたところだったので」



「なるほど……窃盗にプライバシーの侵害。相手が女子高生となると、もうちょっといけるか」



悪い顔で笑う銃兎さん。


なるほど、私のスマホを取ったことでもう少し罪を重くしてやりたいんだな。


左馬刻さんの言う通り、相当な悪徳警官だな。あの男が捕まってくれるのはいいけれど、なんだか利用されてる気がしてあんまりいい気はしない。



「それから、最後に……」



次の言葉を待っていると、おもむろに携帯を取り出した銃兎さんはどこかへ電話をし始めた。


声をかけようとすると、私の着信音と共にスマホが振動し始めた。


電話先って私?でも、なんで……



「この『ウサちゃん』というのは、私で間違いないんでしょうか?」



「あ……」






スマホ画面に表示される『ウサちゃんから着信あり』の文字。


忘れてた。


連絡先登録の時に、遊び心でニックネームを『ウサちゃん』にしておいたんだった。


まさかこんな早くバレるなんて思ってもみなかった。





「おい、聞いてんのかクソガキ!!」


「ヒィッ、き、聞いてます、銃兎さんで間違いないです!! ごめんなさい!!」


「左馬刻の友人だろうが、あんま舐めた真似してるとしょっぴくからな!!」


「な、直しときます!! ごめんなさい!!」


そう言うとポイッと投げられる私のスマホ。


慌ててキャッチして、すぐに銃兎さんの名前を変える。



「こ、これでいいですか」


「……えぇ。いいでしょう」



ホッと胸を撫で下ろす。



銃兎さん、話しやすいからつい気を弛めて話しちゃうけど、ちょっと距離感を見直した方がいいかもしれない。



しょっぴかれるのは御免だし。

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おたくちゃん - ゴハァ(吐血)最推し...尊い... (2021年5月7日 21時) (レス) id: 210f23da0b (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - コメント失礼します。一気読みしてしまうくらい面白かったです。そして、めっちゃドキドキしました(*´ω`)この物語、大好きです! (2021年1月3日 20時) (レス) id: e7a52269e4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月斗。 | 作成日時:2020年12月17日 7時

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