気を抜くな ページ48
貴方side
貴「おつるさん！」
つ「！Aか。どこに行ってたんだいアンタ」
戦場に戻ればせっせとおつるさんが海賊を洗っていた。
能力だと分かっているがだいぶシュールな光景だ。
貴「…少しケジメを。それより状況は…」
つ「見ての通りさ」
そう言っておつるさんは顎をしゃくる。
貴「＿＿」
全体を見ればまごうことなくこちらが優勢だった。
隊長格は抑えている。誰一人、エースには辿り着けていない。
だと言うのに、何一つ安心できないのは、
貴「分かってたさ…でもやっぱりイカレてる」
中心を貫かれてなお嵐の如く戦場を荒らす老体。
最大限の警戒をしてもなお覆される常識に目眩がする。規格外がすぎる。これが伝説か。
貴「…陣の組み直し…は、もはや無意味でしょうね」
つ「白ひげが出た以上、小細工はもう通用しない。ここから縋れるのは実力だけさね。…A」
はい、と返事をする前に、頬スレスレを銃弾が通る。
発砲したのはおつるさん。慌てて振り向けば少し遠くで銃を構えていた男が血を吹いて倒れた。
つ「気を抜くんじゃないよ」
貴「っ、はい」
こうも殺気だった戦場では触覚はうまく機能しない。いつもより気を引き締めなければ死ぬのは必然だ。
…わかって、いるはずなのに、な。
つ「ケジメと言ったね」
貴「！」
つ「付き物が取れたような顔になった。復讐にしろ因縁にしろ、始末をつけれたってのは良い話だ。でも」
見透かしたような目で、僕を一瞥して
つ「この戦で気を抜いてちゃ自害と一緒だ。ケジメはつけても…つけたからこそ、生きていかなきゃならない。そうだろ？」
貴「…はい」
銃倉に鉛を詰める。今一度戦場を見た。
数は以前こちらが優勢。が、いくらでも覆される可能性はある。
向こうもいくらか援軍が来ているようだ。
見れば名だたる海賊がまばらに戦っている。
ダズに、イワンコフに＿
貴「クロコダイル…！？」
つ「インペルダウン脱獄囚一行さ。空から軍艦ごと落っこちてきたんだよ」
貴「せん、どうしゃは＿＿」
戦乱のなか、視界がはっきりとその男を捉える。
戦場のすべてに目もくれずただ愚直にこちらに向かってくる男。
貴「モンキー・D……ルフィ」
嫌な悪寒が背を奔った。
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リピリピ(プロフ) - もう一話ほどオリキャラ展開が続きますが、すぐに頂上戦争に移りますのでもうしばらくお待ちください…！ (2022年10月29日 11時) (
レス) id: 4ca1cec3dc (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - 更新ありがとうございます…！！今後も楽しみに待たせていただきます…！ (2022年10月12日 21時) (レス) @page40 id: 371a01970c (このIDを非表示/違反報告)
あお - 更新お疲れ様です！楽しみにしてますので、これからも無理のない範囲で更新頑張って下さい！応援してます (2021年6月3日 23時) (レス) id: d1364640ca (このIDを非表示/違反報告)
凍ったライム(プロフ) - 久しぶりに見たら更新されてて滅茶苦茶嬉しかったです！これからも更新頑張って下さい！応援しています。 (2021年5月30日 21時) (レス) id: 946d60cede (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - 待ってます、応援していますね。 (2020年12月22日 23時) (レス) id: 371a01970c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リピリピ | 作成日時：2019年8月21日 15時
