覚悟をもって ページ30
貴方side
ルッチ「ふむ…拒否権があるとでも？」
貴「はっ、違うだろ政府の犬。今この場で決定権があるのは僕だ」
挑発的に笑えばさらに殺気は強くなる。とんでもない奴を送ってきやがって…
忠犬の皮をかぶった狂犬じゃないか
ルッチ「ほぉ？何故そう思ったんだ？」
貴「すでに政府側にいる人間を勧誘しに来たんだ。重要視されている僕を、少なくとも価値があるうちはお前は僕を殺せない」
ルッチ「は、多少の強行手段なら許されているがね」
貴「強行手段！素晴らしい、良い考えだ。天下の海軍本部。正義の枢軸たるこの場所で、お前は一体何をするつもりなんだ？」
そう煽れば、狂犬は薄く笑みを浮かべて口を開く
ルッチ「そうだな。では手始めにお前と親しい者を殺してみようか」
.
.
貴「＿だからなんだよ」
吐き捨てた言葉に、奴は少し目を見開いた。しかしその動揺は小さく一瞬。流石に教育が行き届いてる。
貴「何を驚く。今の今更、僕がその程度で揺れるとでも？人とは等しく道具だ。道具が一人二人壊れたところで代わりなんぞいくらでもいる」
ルッチ「お前を友と呼ぶ、たしぎという女もか」
貴「？駒は駒だろう。その女一人のためになぜ僕が動かにゃなんのだ」
あぁそうだ。駒は、駒だ。考えるだけ馬鹿馬鹿しい。
貴「まぁ、そうだな、うまくやっていこう狂犬。僕は存外気まぐれなんだ」
もしかしたら、お前たちの望み通りになるかもしれない。
内緒話をするように、そう溢す。
あぁ、不快だろう。掌の上に転がされているようで。
貴「それまでせいぜい、僕の機嫌をとってみろ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「はぁ、」
息をこぼす。全くもって災難だ。まさかこんなことになろうとは。
自分の才能が憎いな。本当に。
まぁでも、これで奴らはしばらく来ないだろう。
そもそも強硬手段など無理なのだ。奴らは僕の人間関係などとうに知ってる。
ならば、無理矢理攫ってどうなるかは明白だろう。
他はともかく、ルールにとらわれないガープを納得させるのは手間がかかる。Dに救われたのは業腹だが、さすが英雄といったところか。
要は自らそうしたと言う事実が欲しいのだ。下手な誤魔化しなど効くわけがないから。
だが、それはもう手に入らない。
だって僕はもう決めてしまったから。
「あぁそうだ。わかってたさ、最初から」
ポケットの中からラッピングされたクッキーを出す。
「さぁ、さよならの準備をしよう」
ぐちゃりと潰して、ゴミ箱に落とした。
その後ろ姿は、死地に向かう兵士に似ていた。→←歯車が狂いだした日
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 590人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リピリピ(プロフ) - もう一話ほどオリキャラ展開が続きますが、すぐに頂上戦争に移りますのでもうしばらくお待ちください…！ (2022年10月29日 11時) (
レス) id: 4ca1cec3dc (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - 更新ありがとうございます…！！今後も楽しみに待たせていただきます…！ (2022年10月12日 21時) (レス) @page40 id: 371a01970c (このIDを非表示/違反報告)
あお - 更新お疲れ様です！楽しみにしてますので、これからも無理のない範囲で更新頑張って下さい！応援してます (2021年6月3日 23時) (レス) id: d1364640ca (このIDを非表示/違反報告)
凍ったライム(プロフ) - 久しぶりに見たら更新されてて滅茶苦茶嬉しかったです！これからも更新頑張って下さい！応援しています。 (2021年5月30日 21時) (レス) id: 946d60cede (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - 待ってます、応援していますね。 (2020年12月22日 23時) (レス) id: 371a01970c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リピリピ | 作成日時：2019年8月21日 15時
