歯車が狂いだした日 ページ29
貴方side
翌日、袋に詰めたクッキーを青キジ大将の元へと持っていく。
昨日は本当に醜態を晒してしまった。落ち着いたあと平謝りはしたが反省すべきことは沢山ある。
迷惑をかけたのもそうだがとんでもなく恥ずかしいことしたな僕！！
貴「…ん？」
部屋に入ればそこには誰もおらず、山のように積まれた資料とぐったりと眠っている秘書殿が残されていた。
またサボってんのかあの人。
資料なぁ…手伝うのはいいが今日は朝からガープと鍛錬の時間だ。よって資料整理は昼からになる。
…しょうがない、また後で渡すか。
ため息をひとつこぼして、部屋を後にした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「お前がアンジェラ・Aだな」
温度のない声色に背筋が凍る。
久しく感じてこなかった、冷淡な殺気。
これは…
貴「貴殿とは、初対面のはずですが」
振り返れば黒いシルクハットをかぶった男が立っていた。
少なくともこんなやつに恨みを買うようなことをした覚えはないんだが…
ルッチ「俺はCP9…政府のものだ」
貴「…CP9」
宿舎にいたころに聞いたことがある。政府に幻の組織とやらがあると。
だとしたら相当まずい。政府はCP9という組織を公に明かしていない。
大方、潔白な正義を掲げている政府では明かせないことでもさせているんだろう。
綺麗事では世の中を統治できない。だからまぁ、そういうのがあると言うのはわかっていた。
だけど問題はその政府の隠し包丁が、僕に向けて刃を立たことだ。
最悪の状況を改めて理解した僕は警戒するように後ずさる。
それを心底面白いとでも言うように、目の前の男は喉を揺らした。
ルッチ「いや失礼。さすが海軍随一の天才アンジェラ・Aだな。天才様の情報網は広いとみた」
貴「世辞は結構。それで、貴殿は何か？人の名を一方的に呼びつけるくせに己の名は名乗れない、品位にかけた御仁なのですか？」
この手の類の輩は確実に下手に出たらダメなやつだ。
もう何となくわかる。こいつ絶対タチ悪い。
だって僕の煽りを心底愉快だっていう顔して楽しんでやがるからなアイツ。
ルッチ「これは重ね重ね失礼した。俺の名はロブ・ルッチ。今日俺がお前を訪ねたのは、お前を政府に引き抜くためだ」
淡々と、最も聞きたくなかった事実が聞かされる。
たらりと、嫌な汗が頬を滑った。
貴「＿あえて言わせていただこう。お断りだね」
そう吐き捨てれば、ふと温度が下がっていくのを感じた。
これは青キジ大将の温度変化によるものではない。
＿明確な殺意による精神的変化だ。
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リピリピ(プロフ) - もう一話ほどオリキャラ展開が続きますが、すぐに頂上戦争に移りますのでもうしばらくお待ちください…！ (2022年10月29日 11時) (
レス) id: 4ca1cec3dc (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - 更新ありがとうございます…！！今後も楽しみに待たせていただきます…！ (2022年10月12日 21時) (レス) @page40 id: 371a01970c (このIDを非表示/違反報告)
あお - 更新お疲れ様です！楽しみにしてますので、これからも無理のない範囲で更新頑張って下さい！応援してます (2021年6月3日 23時) (レス) id: d1364640ca (このIDを非表示/違反報告)
凍ったライム(プロフ) - 久しぶりに見たら更新されてて滅茶苦茶嬉しかったです！これからも更新頑張って下さい！応援しています。 (2021年5月30日 21時) (レス) id: 946d60cede (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - 待ってます、応援していますね。 (2020年12月22日 23時) (レス) id: 371a01970c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リピリピ | 作成日時：2019年8月21日 15時
