詐欺師 ページ20
貴方side
初めに目に飛び込んできたのは、知らない天井だった。
…病院だろうか。
室内に充満する薬の匂いと、微かに香る潮の匂い。
おかしいな…
この島には海に近い病院なんてなかったはずだ。
しかし腕は見事に治療され包帯が巻かれている。
貴「…？」
しかもこの部屋窓がない。壁も必要以上に厚いようだ。
監 禁部屋だろうか。ならなんで僕は拘束もされず、治療されベッドに寝ているんだ。
「＿起きたか。女海兵」
ゆっくりと声のした方をむけば、つうっと、一粒、汗が頬をつたった。
死の外科医トラファルガー・ロー
ルーキーの中じゃ高い賞金を首にかけてる。
おいおいまじか。
貴「海賊が
ロー「察しがいいな女海兵。そこまでわかってるなら、この状況も理解できるな？」
教えなければ殺す、だろう。わかりやすい脅迫だ。
…窓がない。唯一の逃走経路の入り口は彼に塞がれてる。
おまけに彼は真剣をもっていて、僕は丸腰。
どう考えても初っ端から詰みである。
ロー「安心しろ。嘘さえつかなきゃ命まではとらねぇ」
ベッドの近くにあった椅子に座り、わっるい笑みを浮かべる死の外科医。
さてどう乗り切るか…
ロー「"海軍の天才"について教えろ」
貴「！！」
海軍の天才…？
天才て…僕じゃね？？
ロー「この噂が流れ出したすこし前から高い賞金のかかってる海賊が次々にお前らに捕まってる。億越えの海賊までもがだ」
アッ、これ僕ですね。
でんでん虫を通じて海賊を捕まえる策をたてる。
天才がバレてからよく依頼された仕事だ。
そ〜いやいたなぁ億越えの海賊。
遠い目をしていると、彼は低い声で続けた。
ロー「おかしいんだよ。勢力の上がり方が異常だ。…お前らは一体、何を手に入れた」
僕という天才を手に入れました。
なんて口が裂けても言えず、ただただ嫌な汗が頬をつたっていく。
貴「それを知って、どうするおつもりで？」
ロー「別にどうもしねぇよ。興味があるだけだ」
…ここでその天才は僕です、なんて言っても信じちゃくれないだろう。
仮に信じたとして、面倒なことになるのはわかりきってる。
…
貴「…貴君が言う"天才"は…おそらく
汗は、ピタリと止まっていた。
貴「彼のことは、よく知らないので詳しくはお話しできないのですが…」
出来るだけ、後ろめたそうに、罪悪感を感じているように、
貴「彼は…バケモノです」
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リピリピ(プロフ) - もう一話ほどオリキャラ展開が続きますが、すぐに頂上戦争に移りますのでもうしばらくお待ちください…！ (2022年10月29日 11時) (
レス) id: 4ca1cec3dc (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - 更新ありがとうございます…！！今後も楽しみに待たせていただきます…！ (2022年10月12日 21時) (レス) @page40 id: 371a01970c (このIDを非表示/違反報告)
あお - 更新お疲れ様です！楽しみにしてますので、これからも無理のない範囲で更新頑張って下さい！応援してます (2021年6月3日 23時) (レス) id: d1364640ca (このIDを非表示/違反報告)
凍ったライム(プロフ) - 久しぶりに見たら更新されてて滅茶苦茶嬉しかったです！これからも更新頑張って下さい！応援しています。 (2021年5月30日 21時) (レス) id: 946d60cede (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - 待ってます、応援していますね。 (2020年12月22日 23時) (レス) id: 371a01970c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リピリピ | 作成日時：2019年8月21日 15時
