【ONEPIECE】自称天才物語 第2部

誇り高く散れ ページ18

貴方side

貴「ッッッテェェ…」

絞り出したような声が出る。
情けない声だよまったく…

痛みできっと顔はひどい有様になっているだろう。
視界にはニヤニヤとゲスい笑みを浮かべる六千万ベリーが嫌でも入ってくる。

ハッ、僕も相当ひどいだろうが、奴の顔もひどいもんだな。見ていてとても不愉快な表情だ。

「情けねぇなぁ海兵様がよっ！」

貴「っ…」

腹を蹴られ、体勢を崩し、倒れこむ。
ハハ、ガープの腹パンのがよっぽど痛い。

…呼吸を整えろ。思考を止めるな。単調でいい。情報を確認しろ。今それができなきゃお前は死ぬだけだ！！

立ち上がったのは六千万ベリーだけ。

他二名はおそらく今も意識不明。

祭りの騒がしさからして銃声はそこまで響いてない。

多少改造してあるんだろう。そもそも銃声が小さすぎる。

つまり銃声による援軍は不可。

援軍を呼ぶには一番近くにいる彼のところまで行くか、騒ぎを起こすか。

だめだどっちも無理だ。

彼のところまで行けたとしても、彼の隣にはあの女性がいる。

叫ぶにしろ祭りの音でかき消されるだけだ。もし誰かの耳に僕の声が届いたとしても、来るのは民間人。手練れの海兵という可能性はゼロ。

それに加え僕は壁際、奴は出入り口側にいる。

つまりどのみちここから出るのは不可能。

…ハハ…

…詰んでる…

なんですぐに拘束しなかった？

なんで壁側にいた？

なんで油断した？

なんでこんな面倒なことになってる？

なんであの時、僕は、

…やめろ、時間の無駄だ。

そんなこと考えたって今は変わるのか。

貴「…っ、く、は」

壁に押し付けられ、首を絞められる。

…あー…だめだ、死ぬわ僕。

「はっ、よく見りゃ顔はまぁまぁいいじゃねぇか…
なぁ、今泣いて詫びればヒューマンショップに売りさばくだけで許してやんよ」

貴「…はは、、泣いて詫びるか…」

こいつに…ね、

貴「お前ごときに？僕が？笑わせるなよ。そんな生き恥晒すくらいなら今ここで死んだ方がマシだ」

ニッと口角を上げる。
どうせ死ぬなら喚くより静かにイキって死んだ方がマシだ。

「…じゃぁ、現世からさよならだ クソガキ。次の人生はもっと上手く生きることだな」

貴「じゃぁもし生まれ変わったらお前を真っ先に殺しに行くから待っててよ」

銃口が脳天に押し付けられる

…はは、こんな時だってのに眠たくなってきたぞ。

今日はすこし疲れた…

…

…死ぬ時ぐらい、自分で決めたかったな…

「_"Room"」

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