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古本の匂いと微かに漂う紅茶の香りが私の鼻を刺激する。
em「此処が図書室になります。」
『良い所ですね。』
数メートルの高さがある本棚は、かなりの威圧感があると共に、彼の知識量を表わす様な気がした。
em「此方にお座り下さい。」
彼は私に椅子を勧め、椅子を引いてくれる。
【英国紳士】と彼が呼ばれる訳が分かった気がする。
『お気遣い、有難う御座います。』
彼は紅茶を出し、彼は私が座ったのを確認すると、何処からともなく本を取り出し、私にその本について語り始めた。
em「この本は私が此処に来て、参謀になり初めて読んだ本です。
敵の殲滅の仕方。敵の包囲の仕方。遠距離の配置の仕方。近距離の配置の仕方。砲兵の配置の仕方,,,等。沢山の戦争に関わる事が書かれています。
私が初めてこの本を読んだ時、どう思ったでしょうか。」
彼は私に問う様に聞いて来た。
それは教師が生徒に問題の答えを問う様に。
文章の途中での質問だった為、吃驚した。
『教科書の様に書かれていて、面白味が無い。とかでは無いでしょうか。』
em「正解です。」
彼は軽く微笑み、そう言った。
彼の回答に心が少し軽くなったのは、事実だ。
em「私はこの本を読んだ時、心底「つまらない」と思いました。
例えばになりますが、この本の三番目に書かれている「敵の殲滅の仕方」については、「敵の孤立化を図る」と書かれています。
この回答は、とても良い考えだと思いますよ。
ですが、ありきたりでつまらないと思いませんか？
我々国が望むのは「最先端且つ前代未聞な戦争」です。
だから幹部が前線で剣を振るっています。普通の国家ではこのような事はあり得ません。
此処まで長々と話させて頂きましたが、貴方はこの本についてどう思いますか。
私と同意見だった場合でも、見解を述べて頂きたい所存で御座います。」
彼は私の目を見て、笑顔で長々とそう言った。
『私にとってその本は「アルベルト様がつまらないと思う参謀になって最初に読んだ本」でしか御座いません。
その本は私の考えには関係ありませんし、今後の役にも立ちません。
私の仕事は「参謀」では無く「外交」だからです。』
『要するに、その本は「ただの紙切れの集合物」です。』
ハッキリと言った。
彼の気分を損ねるかもしれないが、私は本当の事を言ったまでだ。
私は、まだ少し熱い紅茶を口に含む。
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青酸カリになったもち。 - これからヤンデレに…ｳﾌﾌﾌﾌﾌ(((続き気になりますねぇ…更新頑張って下さい！応援してます(*´∇｀*) (2022年9月11日 11時) (
レス) @page28 id: c02fbdf097 (このIDを非表示/違反報告)
汝 - 翡翠さん» こちらこそです。 (2022年9月7日 8時) (レス) id: c689c7f624 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - ヤンデレ...大好物です(*^^*)ありがとうございますm(_ _)m (2022年9月6日 23時) (レス) id: 03e173a6aa (このIDを非表示/違反報告)
海 - これからヤンデレ化していくのかな、、、？続きが気になります！更新頑張ってください！ (2022年9月6日 21時) (レス) @page16 id: 5511dd41f6 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 文章…キャラ構成…性格…全てが神がかってる✨少し前から読み進めていたのですが…最新話まで一気に読めてしまいました！これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2022年8月30日 23時) (レス) @page7 id: 03e173a6aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：汝 | 作者ホームページ：http://nanzi
作成日時：2022年8月29日 19時
