外交官の成れの果て【d!】

・ ページ48

tn「やっぱり使用人やメイドとかに掃除させんのは、情報漏れの心配があるからやめとこ思てたらこんなんになってしまってなぁ,,,,。」

彼は申し訳なさそうに言う。


『大丈夫ですよ。その代わり、この書類少しだけ減らして下さい。』

tn「ええで。」

彼はそう言うと、私の手元にある書類から数十枚取る。

私は、半分程度の厚さになった書類を確認し軽く笑みを浮かべる。

『有難う御座います。

掃除,,,,ですが、書類を纏める以外にはどの様な事を行ったら宜しいですか。』

tn「んー。じゃあ書類分けといてくれへん？軍事、生活、民間、内ゲバで。」

『申し訳御座いません。内ゲバとは何でしょうか。』

tn「あー、知らんかったか,,,。

内ゲバは、「内部、内輪」でゲバルト「威力、暴力」という言葉の短縮形や。」


その説明が出来る事への驚きが隠せない。

内輪でゲバルト。という事だろうか。


tn「ウチの軍の幹部はな、それはもう好戦的で,,,。仲間同士でも時々殺り合うんや。」

ヴェラ様と総統陛下様の会話を聞いていると納得出来る。

『それの報告書という事ですね。承知致しました。』


私の返答に反省文もあるから。と彼は返す。



彼に一礼をし、書類を纏め始める。





床一杯に落ちている書類を片付けるのは、一苦労だった。

平面に落ちている紙というのは掴み辛く、面倒くさい。

しかもそれを何百、何十枚はかなり厳しい。








一番最後に内ゲバの報告書を拾い、掃除は終了した。



十数センチまでに積み重なった書類たちを見て、嫌悪感を覚える。


『終了致しました。』

tn「おん。ありがと。」


私は彼に一礼をして部屋から出た。












半分位の厚さになった筈の書類が元の厚さに戻っているのを確認し、溜息を吐く。














今回は彼の方が一枚上手でしたね。



















此処の書記長様も大概です。



__ __ __ __ __ __ __ __ __

若草 翠様。コメント有難う御座います。

イロニー様も喜んでくれると思いますよ。

今後も御贔屓に。


汝より。

・　tn_side→←＜ルビーの苦悩＞

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す