C'est la vie. (ページ44)

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赤 side

重「神ちゃん」

トントンと、肩を叩くとゆっくり開かれる目。

叩くために少し触れただけでも高い体温が伝わってきて、熱上がってもうたななんて思う。

重「降りれそう？」

そう聞くとしんどいのかゆっくりと振られる首。

それでも、なんとか動こうとするから止めて抱えあげる。

連日の舞台で軽くなった気がする。ちゃんとご飯食べてたか元気になったら聞いた方がいいかもな。

そのままベッドに寝かせて、必要なものがあればと冷蔵庫を覗く。

自炊する神ちゃんの冷蔵庫には色んなものが入っててこれならなんか作れそうや。

ふと光ったスマホを見ると照史から看病の仕方とかが書かれたメールが送られてきてて。

心配やから行くとも来てたけど、俺に任せてと返す。

時間帯もちょうどお昼時なのもあって、冷蔵庫の中身とレシピを見比べながら作るものを決める。

いくつかに絞って、神ちゃんに選んでもらおうと寝室に顔を出すと、そのまま寝てる神ちゃん。

疲れてるのは知ってるから、そのまま寝かせておこう。

神ちゃんがいつ起きてもいいように、冷めても温めるだけで済むお粥を作ることにする。

自炊はするとはいえ、お粥はなかなか作る機会もないから手こずって、作り終わる頃にはそれなりに時間が経ってて。

起きてるか確認しにいくと、既に目を覚ましてベッドの上で座ってる神ちゃん。

重「神ちゃん、お昼作ったんやけど食べれそう？」

神「…………しげが作ったん？……………食べる」

重「わかった。よそってくるから待っててな」

熱出すとうちのメンバーはみんな食欲が無くなることが多いから、食欲があることに安心する。